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伝説のギャング“アル・カポネ”の最晩年を映画化 ジョシュ・トランク監督インタビュー

 かつて絶大な権力を誇り、恐れられた暗黒街の伝説のギャング、アル・カポネの知られざる最晩年を新たな視点で描いた映画『カポネ』が26日より、東京・新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほかで公開される。自らのアイデアで企画を起こし脚本・監督を務めたジョシュ・トランク監督(2012年公開の映画『クロニクル』)は、2月19日が誕生日で今年37歳。悪名高いギャングだが、彼の“偉業”にかねてより魅せられていたという。

映画『カポネ』2月26日公開(C)2020 FONZO, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

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 最晩年のカポネは、服役を終え、フロリダの大邸宅で妻メエとの静かな暮らしを送っていた。かつてシカゴを牛耳っていたカポネも今は見る影もなく、梅毒が原因の認知症に苦しみ、薄れゆく記憶から自らが作り出す悪夢にさいなまれていた。

 一方、その大邸宅の外ではFBI捜査官たちが盗聴を続けていた。奇妙になる一方のカポネの行動はすべて見せかけであると信じ、1000万ドルとも言われる隠し財産の行方を探ろうとしていたのだ。果たしてカポネは本当に壊れていたのだろうか? それとも、秘密裡に帝国を支配していたのだろうか?

 血塗られた過去の悪夢にうなされ病魔に蝕まれていくカポネを、ただならぬすごみをみなぎらせて演じきったのは『マッドマックス 怒りのデス・ロード』のトム・ハーディ。その他、マット・ディロンカイル・マクラクランら個性派&実力派キャストが脇を固める。

 トランク監督は、「僕たちはアル・カポネのような伝説的な人物を勝利という観点から振り返りがちだ。すっかり変わり果てた姿で出所して、自分の帝国が影も形もなくなっていることを知るこの男のことが、僕はいつも気にかかっていた。ゆっくりとすべてを、愛する者たちの顔さえも忘れていく過程はひどく苦しいものだったにちがいない」と語り、本作品を「アル・カポネの人生の最晩年を印象主義的に見る」映画と形容した。

 制作過程については「日付や名前で行き詰まれば、その都度調べたけれど、彼の話はほんとうによく知っていたので、一般的に行うようなリサーチをずいぶん省いた」と説明。カポネについて蓄えている目をみはるような自身の知識を、彼の終末を情感豊かに細部まで詳細に描くためのインスピレーションとして活用したという。

 カポネの家族については「彼は家族を愛している」と言い、「息子や妻、兄弟、姉妹、母親、そして孫たちと過ごす時間を楽しんでいる。けれども病気と元々の破壊的な性格のせいで、この映画の間に悪化していくようなかたちで、ゆっくりと彼らとの関係が絶たれていくんだ」と語った。

 また、架空の捜査官クロフォード(ジャック・ロウデン)を登場させた理由を「カポネは悪名高い犯罪者でありながら比較的軽い罪で刑期を終えた。恨みを買っていたうえに、彼が本当に精神的に参ってしまったのか、それとも今も秘密裏に彼の帝国を支配しているのかという憶測があった」と話している。

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  • 映画『カポネ』2月26日公開(C)2020 FONZO, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
  • 伝説のギャング、アル・カポネの知られざる最晩年をトム・ハーディが熱演(C)2020 FONZO, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.
  • 架空の捜査官クロフォード(ジャック・ロウデン)(C)2020 FONZO, LLC. ALL RIGHTS RESERVED.

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