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重岡大毅、ドラマの強力なけん引力に 「人として最低」と高評価の声

 ドラマ『知らなくていいコト』(日本テレビ系)は、吉高由里子柄本佑の演技の評判が高いが、もう一人、ジャニーズWEST重岡大毅演じる野中春樹の“クズ男”ぶりにも注目が集まっている。

水曜ドラマ『知らなくていいコト』(夜10時放送)に出演する重岡大毅(ジャニーズWEST) (C)日本テレビ

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◆スリリングな物語の中で見せる繊細な演技

 重岡大毅は2014年にジャニーズWESTのメンバーとしてCDデビュー。グループメンバーとしての活動の他、多くのドラマ、映画にも出演している。

 なかでも2016年公開の映画『溺れるナイフ』では、ダブル主演の小松菜奈菅田将暉が演じる夏芽とコウが衝動的な恋に突き進む日々を、同級生として近くで見守りながらも、夏芽に惹かれてゆく自らの感情を抑え込もうとする健気な役柄を演じきって、高評価を得た。また、2019年のドラマ『これは経費で落ちません!』(NHK)での演技が評価され、コンフィデンスアワード・ドラマ賞新人賞を受賞している。

 今回の『知らなくていいコト』は、日本で一番売れている週刊誌『イースト』の編集部が舞台。毎週スクープ記事を競い合う舞台裏がスリリングに描かれるが、それだけに留まらず各話を通じて2つのサスペンスが進行する。

 初回放送で、編集者・真壁ケイト(吉高由里子)の母で映画字幕翻訳家だった南(秋吉久美子)が「あなたのお父さん、キアヌ・リーヴスなの」という謎の言葉を残し、亡くなった。やがて母に指輪を送った男性が30年前の無差別殺人の犯人で元大学教授の乃十阿徹(小林薫)と知ったケイトは、「自分の父親は誰なの?殺人犯の娘なのかもしれない」と悩み始める。これが1つ目のサスペンス。

 そして重岡大毅が演じるケイトの恋人・野中春樹は「ケイさんが誰の子であっても関係ないから。これからは僕がケイさん、護っていく」とプロポーズする。ところが第2話で、「やっぱり結婚は無理。頭ではお父さんがだれでも関係ないと思うんだけど、子供とか、その遺伝子どうすんだという自分がいて」とあっさりと撤回したのだった。

 さらに編集長の岩谷進(佐々木蔵之介)に、同じ職場に居づらいと編集部からの異動を直訴し却下される始末。その後、職場でケイトを「恐ろしい人を見るような目」で見てしまうようになる。3話目以降になると、野中は職場でケイトと会話しなくてはならない時でも目を逸らし、すぐ逃げ出してしまう。仕事に支障が生じ、時には対立する事態にも。そのくせ、柄本佑演じるケイトの元彼のカメラマン尾高由一郎がケイトと話していると、つい目を向けてしまう。この三角関係がサスペンスその2だ。

 この間のコンフィデンス誌のドラマ満足度調査「ドラマバリュー」では視聴者から、「野中くんの目の演技がとてもすごかった」(10代女性/北海道)、「重岡大毅のクズな演技が良い」(50代女性/岡山)などの評価が寄せられた。

◆生々しい演技に「次回も観たい」の声

 かつてケイトにプロポーズし断られた尾高には既に妻も子供もいる。その尾高は杏南から生前、「あの子の父親は乃十阿徹」と打ち明けられ、「あの子のことをこれからもずっと、よろしく」と頼まれていた。ケイトは「私には知らなくていいことなんてないの」と自分の父親探しの真相に迫る過程で、その母の言葉を知り、ケイトを見守ってきた尾高と協力の度合いを深めていく。

 そんな事情を知らない野中は尾高を屋上に連れ出し「なんで真壁ケイトさんと別れたんですか」「僕も真壁さんと別れたんです」「本気で結婚したいと思ってました。でも、どうしても出来ない理由がわかってしまって」と迫る。うじうじとケイトへの思いを吹っ切れない情けなさ、自分を納得させたい、正当化したい気持ち。必死の、思いつめた表情――このシーンに対しては、「野中くんのダメっぷりがとても良かった」(20代女性/東京)、「重岡君の役が良い意味で生々しくて良いです」(30代女性/神奈川)と視聴者から、高い評価が与えられた。

 編集部の後輩、小泉愛花(関水渚)という彼女ができた野中だったが、ケイトと尾高の二人が廊下で話しているところを柱の陰から盗み聞きするなど、回を追うごとにダメ男ぶりが加速していく。それに対し、乃十阿が刑務所から出所した瞬間を撮った写真を最後に、報道カメラマンから動物カメラマンに転向した尾高と乃十阿の出所後の居場所を見つけ、会いに行くケイトは急接近。毎週のように、有名人の不倫をスクープする「イースト砲」の最前線に身を置きながら、ケイトと尾高自身も「自分の気持ち、これって不倫じゃないのか」との葛藤が生まれる。

「次回以降も観ようと思う」と答えた視聴者の理由として、「重岡大毅が演じる人物の今後に興味があるから」(20代女性/香川)「重岡のクズっぷりがプンプンで面白い」(40代女性/神奈川)、「重岡くんの人として最低の演技が上手すぎて気になる」(40代女性/神奈川)、などの意見が上がり、重岡の演技がドラマの強力なけん引力となっているのがわかる。

「重岡さんはジャニーズなのにかっこ悪い役で、そこがいい。このままかっこ悪い男を最後まで演じられたら、俳優さんとして認められると思う」(50代女性/千葉県)という視聴者の意見も的を得ていると言えよう。重岡は俳優として成長するうえで、大きな作品に出会えたと言えるかもしれない。

 予告では次週、「週刊イースト史上“最悪の一日”」が訪れるという。ドラマが中盤の盛り上がりに向かう中、反目し始めた野中はこれからどう動くのか。ますます見逃せない展開だ。
(文/波尾哲)

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提供元:CONFIDENCE

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