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格闘家・RENA 突然の休養と衝撃の過去「幼い頃は常に感情をオフにしていた」

 2007年にシュートボクシングデビューを果たし、2015年からは総合格闘技の『RIZIN(ライジン)』にも参戦している人気格闘家のRENA。2018年 7 月の『RIZIN.11』ではメインイベントを務めるなど“ジョシカク”ブームのアイコンとして活躍してきた彼女が、今年7月に突然の休養宣言をし、自身を見つめ直すためにハワイへと旅立った。そんな彼女が心機一転、年末の『RIZIN』への参戦を決め、“リスタート”を意味する写真集『RE:NA』を発売する。挫折や苦難を乗り越えて強く生きてきた彼女の魅力に迫った。

新たな決意を胸に、再挑戦を決めたRENAの表情は晴れやかだ。撮影/徳永徹 (C)oricon ME inc.

新たな決意を胸に、再挑戦を決めたRENAの表情は晴れやかだ。撮影/徳永徹 (C)oricon ME inc.

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■引きこもりの過去や両親の離婚…赤裸々に語った初の写真集

“一回、普通の女のコになりたい”。今年7月に行われた女子格闘技の祭典『Girls S-cup2018』で敗戦したRENAは、長期休養を宣言した。愛らしいルックスと圧倒的な実力で人気格闘家として歩んできたRENA。そんな彼女の突然の決断に、メディアはもちろん、ファンの間でも驚きの声があがった。

「未熟ながらも格闘家として10年間走り続け、様々なことに挑戦して結果を出してきました。ところが昨年12月の試合で優勝することができず、今年7月に参戦した復帰戦でも勝利を逃してしまって…。それで27年間の人生を振り返ってみたり、挑戦することの意味を考えたくて休養することにしたんです」

 自分を見つめ直すために向かったハワイでは、大好きなサーフィンや買い物に出かけ、7月の試合後に吐露したように“普通の女の子”としての生活を楽しんだ。自分を解放する日々の中で、挑戦したのが写真集の撮影だった。

「休養する前から写真集を出しませんかというお話は頂いていて、でもなかなかチャンスがなかったんです。それで、このタイミングで今までの人生を振り返った一冊のフォトブックを出すのもいいんじゃないかなと思ってハワイでの撮影を敢行させて頂きました」

 写真集『RE:NA』(集英社)は、彼女の生い立ちから始まり、引きこもりだった頃や格闘技を始めた経緯、そして両親の離婚などを語ったロングインタビューと、ハワイや浅草、シーザージムで撮影した写真が収められている。

「人生を振り返ってみて辿り着いた言葉が“RESTART”だったので、タイトルの“RE”に込めてみました。私が泣いている写真から始まって最後は笑顔で終わるので、構成にもストーリーが感じられるようになっていますし、ページをめくっていくと私のことを深く知って頂けるんじゃないかなと思います」

幼い頃は常に自分の感情をオフにしていた

 4人姉妹の末っ子として生まれたRENAがシュートボクシングを始めたのは小学生の頃。当時、不登校気味だった彼女は“強い姉達をシバくため”道場に入門した。SB世界女子フライ級王者として君臨する今、女子の立ち技打撃格闘技では圧倒的な強さを誇るが、その道のりについて「感情のスイッチが自然と入って、気が付いたら10年が経っていた」と振り返る。

「幼い頃は常に自分の感情をオフにしていて、両親の前ではいつも不機嫌で笑顔は見せないような子でした。ところが、母親にシュートボクシングの体験レッスンに連れて行ってもらった時に、何度蹴っても当たらないという思いをしたことで“悔しいけど楽しい”という感情のスイッチが自然と入ったんです。練習を続けていくたびに強くなって、試合で勝つとトロフィーが貰えて、そしたら“今度はチャンピオンベルトを穫るぞ!”みたいな(笑)」

 結果を出せたときの喜びや満足感から、どんどん格闘技にのめりこんでいったという。キャリアを重ねるごとに苦難や挫折も経験したが、周囲のサポートで乗り越えられてきたと明かした。

「人と会って話すことで自分にはない知識や考え方を聞けますし、悩みが解決することが多いです。例え相談事をしなかったとしても、友達とワーっと遊ぶことでストレス解消になりますしね。それでまた頑張ろうと思えたので、周りの人から勇気やパワーを貰うことで苦難を乗り越えられたように思います」

■辛い環境を変えるのは“逃げ”じゃない

 キャリア10年目。休養して自分を見つめ直し、再び格闘家としてリスタートを切ることを決めたRENA。「まだ選手としてやり切っていないことに気付いたので、格闘家としてもっと強くなりたい」と、その決意は固い。そんな彼女の目標は、自分と同じような悩みを抱えた子達に勇気を与えることだという。

「両親がうまくいってなくて感情をなくしていた時期や引きこもりだった頃の私は、シュートボクシングと出会ったことで自分の居場所を見つけて変わることができたので、同じ悩みを抱えている子達を少しでも勇気づけられたらと思っています。学校だけが全てじゃないですし、もし今の環境が辛いのであれば環境を変えてみたほうがいい。それは決して逃げではないんです」

 “新たな人生のスタートはいつでも切れる”。格闘技を通じてひとりでも多くの子どもに自身の経験を伝え、微力ながらも何かを発信できたら、と語るRENA。最後にプライベートで叶えたい夢も明かしてくれた。

「お酒が飲めるドッグカフェをいつか開いて、自分でデザインしたワンちゃんのお洋服を販売したいです。あとは…女性としての幸せも掴みたいです(笑)。いつか結婚して子供が生まれたら、格闘家を引退して普通のお母さんとして子育てを頑張りたいです」

(インタビュー・文/奥村百恵)

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