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「諦めないところが、私の武器」劇団4ドル50セント 前田悠雅インタビュー到着

 約5000人の応募者の中から選ばれた28人の男女によって活動する劇団4ドル50セント。数々のムーブメントを生み出してきた秋元 康が演劇界に起こした新風に、今、業界中の注目が集まっている。6月30日(土)から始まる3チーム制による週末定期公演に向けて、今回は丙組から前田悠雅が登場。オリエンタルな魅力が光るクールビューティーの熱い言葉をお届けする。

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■小さい頃からこの世界に入ることが私の夢でした

――もともとこの世界に興味はあったんですか?
【前田】小さい頃から夢と言えるものがこれしかなくて。だけど、なかなか自分で行動する勇気もなくて、気づいたら高校3年生、進路を決めなきゃいけない時期になっていました。そのとき、たまたま母が見つけてきてくれたのがエイベックス主催のオーディションで。私にとっては人生初のオーディションだったんですけど、そこで合格をいただいたことから、夢が現実になりました。

――人前に立つのがずっと好きだったんですね。
【前田】好きでしたね。小さい頃から人前に出るのが好きで。高校のときはダンス部の部長もしていましたし、軽音楽部でボーカルもやっていました。その当時、一番好きだったのが歌で。他に得意とするものがない私が、唯一胸を張って好きだと言えるのが歌でした。

――じゃあお芝居はまったく経験がなく?
【前田】そうですね。興味はありましたけど、本格的にやる機会がなくて。劇団4ドル50セントのオーディションの話を聞いたときに、ここに入ったらお芝居ができるかもしれないと応募したのがきっかけでした。

――オーディションのときのことは覚えていますか?
【前田】最終審査のときに秋元さんがいらっしゃったんですけど、全然目を合わせてくれなくて……(笑)。これは落ちたなと思いました(笑)。

――それが堂々の合格。
【前田】もうびっくりしました。順番に合格者の名前が呼ばれていくんですけど、どの子もこれは合格するなと納得の可愛い子たちばっかりで。私の名前が呼ばれたのも結構後ろの方だったので、半分諦めかけていたんです。そしたらまさかの合格。びっくりしすぎて、逆に「何で私が?」って信じられない気持ちでいっぱいでした。

――じゃあ最初は全然実感がなく?
【前田】最初は全然なかったです。ただ、改めて合格したみんなが集まったときに、一人ひとりの顔をじっくり見渡したら、「これが劇団なんだな」って不思議としっくりくるものがあって。みんなそれぞれ個性が違うからこそ、劇団って面白い。そのとき、少しだけ自分が選ばれた理由がわかったじゃないですけど、実感みたいなものが湧いてきました。

■劇団に入って武器も自信も失った

――旗揚げ公演の『新しい国』を拝見しましたが、いろんなキャストがいる中で前田さんのお顔はすぐに覚えました。非常に印象的ですよね。
【前田】ありがとうございます。よく顔が濃いって言われます(笑)。

――自分自身で劇団内の立ち位置や武器を意識することはありますか?
【前田】どちらかと言うと、今まで自分が武器だと思っていたものが全然通用しないんだっていうことを知って悩むことの方が多かったです。私の得意な歌も、劇団の中にはちゃんと声楽をやっている子がいて。ダンスにしても、ダンス部でやっていた頃は部長ということもあって、わりと目立つポジションに立たせてもらえることが多かったんですけど、劇団ではそういうわけにもいかない。自分よりスキルのある子たちをたくさん目の当たりにする中で、少しずつ自信を失っていったというか、居場所をなくしたような気持ちになって。人生で初めての壁にぶち当たりました。

――その壁をどう乗り越えていったんですか?
【前田】自分の性格上、どんなに苦しくても絶対諦めることってできないんですね。だから、もがいて、もがいて、いっぱい泣いて。演出の丸尾(丸一郎)さんにも自分の何がダメなのか何度も聞いて。すごく不器用で泥臭いんですけど、そうやって少しずつできなかったことをできるようにしていっているという感じです。

――その過程の中で特に印象的だった出来事はありますか?
【前田】『新しき国』のオーディションのときですね。ちょうどその頃がお芝居も上手くいかないし、歌も自分らしく歌えなくて、一番どん底の時期。そんな中でオーディションを迎えてしまったから、どう向き合っていいか自分でも気持ちがはっきりとしなくて。思うように練習もできなかったし、今だから正直に言うと、少し投げ出してしまったところがありました。当然、オーディションも上手くいかなくて。丸尾さんから言われたのは「期待外れで残念だった」の一言。その結果に悔しくて、もう一度あがこうって自分の中で火がつきました。

――悔しさが、原動力になった。
【前田】ありがたいことに何とかメインキャストには選んでもらえて。落ちた子の中には私以上に努力した子がいたこともよくわかっていたからこそ、自分が選ばれたことが申し訳なかったし、今度こそ自分も周りも納得できるものを見せたいという気持ちが強くなりました。

――稽古中に自分が成長できたと感じられた瞬間はありましたか?
【前田】それまでお芝居の経験がほとんどなかった分、ほんの少しの変化にも成長を感じます。たとえば、私はそれまで台本を読んで役の気持ちとか一生懸命考えて準備をしてくるタイプだったんですけど、丸尾さんは「舞台に立ったらそれは全部捨てなさい」とおっしゃっていて。私にとっては、それって自分の中で積み重ねてきたものが崩れていくような気がして、すごく怖かったんです。

――実際に蓄積したものをゼロリセットするのってすごく難しいことですよね。その迷いを乗り越えられた理由は?
【前田】一番大きかったのは、仲間の支えです。劇団員のみんなが「大丈夫だよ」とか「もっと楽しくいこう」とか悩む私にいろいろ言葉をかけてくれて。そういうみんなの優しさにふれるたび、臆病だった心がほんの少し軽くなった。そうやって少しずつなんですけど、余計なものを捨てて、ありのままの自分で舞台上に立つことができるようになっていきました。

――あまり自分に自信を持てるタイプではない?
【前田】昔はあったんですけどね。それが劇団に入ったことで失って。もう一度自信を取り戻すための時間が、この1年だったのかなと思います。この間、これから始まる週末定期公演に向けてのオーディションがあって、そこで丸尾さんから「すごくスキルが上がった」と評価してもらえたんです。その言葉のおかげで自信が持てたし、そうやって自分が少しずつ前に進んでいるのを見てくれる人がいることがわかったことで、この道でこれからも頑張ろうという気持ちが固まった。今までやってきたことは決して間違いじゃなかったんだっていう確かな想いを持てるようになりましたね。

――お話を聞いていても、劇団4ドル50セントの熱さを象徴するような方だなと感じます。
【前田】暑苦しいですよね(笑)。気持ちが切り替えられなくて良くないこともあるんですけど、いい意味でも悪い意味でも諦めないところが私らしさなのかなって思います。

■いつか自分の出ている作品の主題歌を歌いたい

――ではぜひ劇団員のみなさんのお話も聞かせてください。まずは糸原(美波)さんから。
【前田】何をするにも毎回きちんと準備をしてきて、私が考えているよりずっと深いところまで考えていてる人です。だから尊敬しているし、すごいなって思うことばかり。でも、そんなところもありながら実は抜けてるところもあって(笑)。撮影がある日ってメイクさんがついてくださりはするんですけど、家から現場に来るまでの間もあるし、普通は自分でもある程度整えてくるじゃないですか。でも、美波ちゃんは平気でボサボサ頭にすっぴんみたいな感じでやってくる(笑)。全然周りのことを気にしないんだと思って。普段はきちんとしているからこそ、逆に可愛いなって親しみが沸きました。

――福島(雪菜)さんの話も聞かせてください。
【前田】ゆっきーは自分でも人見知りって言っていて。最初はそんな感じだったんですけど、最近はみんなに心を開いたのか、喜怒哀楽を前面に出すし、自分の思うままに突き進んでいる。そんな自由なゆっきーを見ていると清々しいし、パワーをもらえます。

――前田さんが思う丙組のアピールポイントは?
【前田】3チームの中で一番個性がバラバラというか、デコボコしてるチームだと思うんですけど、その反面、まとまりがあって、根性とスピードで突き進んでいけるのが丙組のいいところ。それはきっとリーダーの岡田帆乃佳さんと最年長のうえきやサトシさんがいてくれるおかげです。ふたりがチームのお父さんとお母さんみたいな感じで支えてくれるから、みんなでひとつになれる。そんな丙組のチーム感をぜひ観に来てほしいです!

――では、劇団4ドル50セントとしての目標を教えてください。
【前田】みんなも言っていると思うんですけど、11月の本公演で動員1万人を達成することが目標です。そのためにも今回の週末定期公演で新しくたくさんの人に私たちのことを知ってもらいたい。ド素人集団というところからスタートして1年。もう自分たちのことをド素人なんて言ってはいられません。これからはそれぞれが技術を磨いて、全員が自分の足で立てる、そういう劇団になれたらいいなと思っています。

――最後に前田さんの目標も聞かせてください。
【前田】お芝居のスキルを磨きながら、やっぱり自分の武器である歌をもっとやっていきたいです。自分が出演している作品の主題歌を自分で歌うのが私の目標。まだまだ遠い先の話になると思うんですけど、その目標に向かって一歩ずつ前進していきたいなと思います。

取材・文/横川良明
写真/村上宗一郎

【プロフィール】
前田 悠雅(まえだ・ゆうが)
1998年10月19日生まれ。千葉県出身。東京ガールズオーディション2016にてアーティスト部門でグランプリ&109賞をW受賞し、芸能界入り。その後、劇団オーディションを経て、劇団4ドル50セントに入団。歌唱力を強みに、自身のSHOWROOMでも定期的に歌配信を行っている。

【公演概要】
劇団4ドル50セント 週末定期公演 Vol.1『夜明けのスプリット』
日程・会場:6月30日(土)〜8月3日(金) 東京・KeyStudio
トータルプロデューサー:秋元 康
脚本・演出:丸尾丸一郎(劇団鹿殺し)
振付:CRE8BOY
クリエイティブディレクター:近山知史
出演:劇団4ドル50セント 甲組・乙組・丙組

―甲組―
〈リツコ役〉糸原美波
〈アマノ役〉立野沙紀/菅原麻由佳 ※ダブルキャスト
〈メガネ役〉本西彩希帆
〈サマンサ役〉隅田杏花
〈鉄男役〉蕪祐典
〈イモコ役〉安倍乙
〈ジュン役〉久道成光

―乙組―
〈リツコ役〉福島雪菜
〈アマノ役〉谷口愛祐美
〈メガネ役〉田代明
〈サマンサ役〉樹亜美
〈鉄男役〉尾崎尉二
〈イモコ役〉吉原奈緒花/國森桜 ※ダブルキャスト
〈ジュン役〉奈波慎剛

―丙組―
〈リツコ役〉前田悠雅
〈アマノ役〉岡田帆乃佳
〈メガネ役〉湯川玲菜
〈サマンサ役〉長谷川晴奈
〈鉄男役〉中村碧十/山本将司 ※ダブルキャスト
〈イモコ役〉堀口紗奈/八鍬乃々 ※ダブルキャスト
〈ジュン役〉うえきやサトシブルキャスト

※青木瞭、仲美海、横山玲菜は週末定期公演 Vol.1には都合により出演致しません。
※出演者が都合により変更になる場合がございます。予めご了承下さい。尚、出演者変更によるチケットの払い戻しなどは行いません。
ダブルキャストの出演者含め、詳しくは公式HPのスケジュールをご参照ください。

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関連写真

  • 劇団4ドル50セント 前田悠雅(写真:村上宗一郎)
  • 劇団4ドル50セント 前田悠雅(写真:村上宗一郎)
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