NHKで放送中の連続テレビ小説『わろてんか』(月〜土 前8:00 総合ほか)がいよいよあす(31日)最終回を迎える。明治後期から昭和にかけて、大阪から日本中に“笑い”を届けようと走り続けた、ヒロイン・てん(葵わかな)と夫・藤吉(松坂桃李)の物語。藤吉は第17週で先に旅立ってしまったのだが、最後まで“夫婦の物語”という根幹は揺るがなかった。北村笑店の事務所に飾ってある遺影で存在感を残しつつ、自宅の仏間では亡くなった頃の藤吉の姿でけっこう出ていたような…。その仕掛けについて、脚本を手掛けた吉田智子氏が明かす。
「自分で26週分のプロットを作り、17週で亡くなる設定にしておきながら、藤吉というキャラクターにどんどん愛情が湧いてきて、『死んでほしくないな』と思うようになっていきました。そこで思い浮かんだのが、『反魂香』という落語です。反魂香を焚くと、愛する人の姿が煙の中に現れる話なのですが、てんが鳥のすずを鳴らすと藤吉が現れる、というのはどうでしょう、とプロデューサーや監督に提案しました。劇中にさまざまな落語が登場する本作なら成立すると思いました」。
このアイデアが採用されて、第18週以降は、てんが仏壇の前で弱音を吐くと、藤吉が現れ、励ましていくシーンが違和感なく描かれ、最後まで「二人三脚」ということばがぴったりの夫婦像を印象付けることになった。さらに吉田氏は、藤吉役の松坂の献身ぶりも称えている。
「朝ドラヒロインの夫役は2度目ということもあってか、松坂さんはわかなちゃんのことを最優先に、どう思っているのか聞いてくれたり、的確なアドバイスをしたり。初めての朝ドラヒロインで緊張していたわかなちゃんが、いつの間にか打ち解けて、自由に演技ができるようになっていきました。松坂さんが藤吉の愛情深さそのままに、わかなちゃんのことを支えてくれていたと思います」。
戦争が終わり、焼け跡の寄席から新生北村笑店の船出を決意したてんの未来は?
「自分で26週分のプロットを作り、17週で亡くなる設定にしておきながら、藤吉というキャラクターにどんどん愛情が湧いてきて、『死んでほしくないな』と思うようになっていきました。そこで思い浮かんだのが、『反魂香』という落語です。反魂香を焚くと、愛する人の姿が煙の中に現れる話なのですが、てんが鳥のすずを鳴らすと藤吉が現れる、というのはどうでしょう、とプロデューサーや監督に提案しました。劇中にさまざまな落語が登場する本作なら成立すると思いました」。
このアイデアが採用されて、第18週以降は、てんが仏壇の前で弱音を吐くと、藤吉が現れ、励ましていくシーンが違和感なく描かれ、最後まで「二人三脚」ということばがぴったりの夫婦像を印象付けることになった。さらに吉田氏は、藤吉役の松坂の献身ぶりも称えている。
「朝ドラヒロインの夫役は2度目ということもあってか、松坂さんはわかなちゃんのことを最優先に、どう思っているのか聞いてくれたり、的確なアドバイスをしたり。初めての朝ドラヒロインで緊張していたわかなちゃんが、いつの間にか打ち解けて、自由に演技ができるようになっていきました。松坂さんが藤吉の愛情深さそのままに、わかなちゃんのことを支えてくれていたと思います」。
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2018/03/30