石原さとみと“逃げ恥”の脚本家・野木亜紀子氏のタッグによる1話完結の法医学ミステリー、金曜ドラマ『アンナチュラル』(TBS系)が好調だ。不自然死にまつわる物語はミステリーでありながら、深く胸を打つ人間ドラマに仕上がっており、週刊エンタテインメントビジネス誌『コンフィデンス』発表の「オリコンドラマバリュー」でも、100Pt満点中、平均97Pt(6話時点)と高い満足度を得ている。
◆法医学という難しい内容ゆえに展開で見せる
同作をプロデュースするのは、湊かなえ原作ドラマ『リバース』『Nのために』『夜行観覧車』を手がけた新井順子氏。演出も同じく上記3作を新井氏と共に手がけた塚原あゆ子氏が務めている。もともと野木氏は、『Nのために』の視聴者だったといい、声をかけたところ「そのチームならぜひ」と、今回タッグが実現したという。
「劇中に登場するUDIラボ(不自然死究明研究所)のような施設を立ち上げる計画が政府にあったことを知った野木さんが独自で取材されていたこともあり、早い段階で設定は固まっていきました。ただ法医学ものはこれまでにも数々の作品があり、それらとどう差別化させるのか、そこはかなり考えましたね」(新井順子氏/以下同)
そこで重視したのが「スピード感」だ。
「サスペンスなどを得意とする塚原の重厚さと、野木さんの(脚本の)軽やかさを上手く組み合わせていくことで、切ないけど悲しくなりすぎない、(犯行などの)動機や遺族のその後に深入りせず、スピード感のある展開で見せていくことにこだわっています。極力説明セリフを廃し、気持ちで見せる。そこは野木さんも塚原を信頼して、演出を任せてくださっています。医学用語などはテロップを入れ、目で確認できるようにしました。難しい医療用語を使った説明も『わかりやすかった』と視聴者の方に言っていただけてホッとしています」
新井氏と共にプロデュースを務めるのは『TRICK』や『SPEC』を手がけた植田博樹氏。ここにもスタッフワークの妙味が光る。
「私は感情担当。植田がトリック担当です。どうしても難しい会話になりがちですので、『何を言っているのか全然わからない』と私が言うんですね(笑)。野木さんもラブコメなど比較的ライトな作品が得意と思われているかもしれませんが、どちらかといえば社会派の方だと思います。取材も綿密にされているのでどんどん話が難しくなっていくところを、視聴者目線に立ちやっぱり私が『わからない』と指摘をすると。これが私の役割ですね(笑)」
◆米津の主題歌は、「かなり時間をかけて制作してもらった」
石原をはじめ、井浦新、窪田正孝、市川実日子、松重豊といったUDIラボのスタッフたちなど絶妙な配役も注目される。
「石原さんとはずっとお仕事をしたいと思っていたので実現できたことがまず嬉しかったですね。石原さんの新しい一面を引き出すことも意識して主人公のミコトのキャラクターを作っていきました。井浦さんもこれまでのイメージとは真逆な印象もありましたが、『こういう役をやってみたかった』とおっしゃっていただけました。せっかく演じていただくのだから、多くの人の印象に残るようにしたいですし、プロフィール欄に書かれるような代表作にしたいという気持ちは常にあります」
意外性という点では、法医学ミステリーというテーマのドラマで、主題歌に米津玄師を起用しているのもその1つと言える。
「かなり時間をかけて制作していただきました。1話の仮編集が終わり、劇伴音楽も入った状態のものも観ていただいて、『このタイミングで、ここに曲が入ります』という説明もしました。そこで1回出来上がったものをさらに練り直していただいて、主題歌の「Lemon」が完成しました。米津さんが描かれた歌詞が物語にとてもピッタリとはまっています。4話はとくに家族の物語と主題歌がピッタリと合った。それなのに愛の物語でも、また違った聴こえ方がして合うんです。本当に素晴らしい楽曲に仕上げていただきました」
物語はいよいよ佳境へ。井浦演じる中堂系の過去には何があったのか、そして“赤い金魚”とは一体何なのか?
「9話、10話はサスペンス作品を手がけてきた我々チームの真骨頂が発揮されていると思います。ぜひ、ご期待ください」
(『コンフィデンス』 18年3月5日号掲載)
◆法医学という難しい内容ゆえに展開で見せる
同作をプロデュースするのは、湊かなえ原作ドラマ『リバース』『Nのために』『夜行観覧車』を手がけた新井順子氏。演出も同じく上記3作を新井氏と共に手がけた塚原あゆ子氏が務めている。もともと野木氏は、『Nのために』の視聴者だったといい、声をかけたところ「そのチームならぜひ」と、今回タッグが実現したという。
そこで重視したのが「スピード感」だ。
「サスペンスなどを得意とする塚原の重厚さと、野木さんの(脚本の)軽やかさを上手く組み合わせていくことで、切ないけど悲しくなりすぎない、(犯行などの)動機や遺族のその後に深入りせず、スピード感のある展開で見せていくことにこだわっています。極力説明セリフを廃し、気持ちで見せる。そこは野木さんも塚原を信頼して、演出を任せてくださっています。医学用語などはテロップを入れ、目で確認できるようにしました。難しい医療用語を使った説明も『わかりやすかった』と視聴者の方に言っていただけてホッとしています」
新井氏と共にプロデュースを務めるのは『TRICK』や『SPEC』を手がけた植田博樹氏。ここにもスタッフワークの妙味が光る。
「私は感情担当。植田がトリック担当です。どうしても難しい会話になりがちですので、『何を言っているのか全然わからない』と私が言うんですね(笑)。野木さんもラブコメなど比較的ライトな作品が得意と思われているかもしれませんが、どちらかといえば社会派の方だと思います。取材も綿密にされているのでどんどん話が難しくなっていくところを、視聴者目線に立ちやっぱり私が『わからない』と指摘をすると。これが私の役割ですね(笑)」
◆米津の主題歌は、「かなり時間をかけて制作してもらった」
石原をはじめ、井浦新、窪田正孝、市川実日子、松重豊といったUDIラボのスタッフたちなど絶妙な配役も注目される。
「石原さんとはずっとお仕事をしたいと思っていたので実現できたことがまず嬉しかったですね。石原さんの新しい一面を引き出すことも意識して主人公のミコトのキャラクターを作っていきました。井浦さんもこれまでのイメージとは真逆な印象もありましたが、『こういう役をやってみたかった』とおっしゃっていただけました。せっかく演じていただくのだから、多くの人の印象に残るようにしたいですし、プロフィール欄に書かれるような代表作にしたいという気持ちは常にあります」
意外性という点では、法医学ミステリーというテーマのドラマで、主題歌に米津玄師を起用しているのもその1つと言える。
「かなり時間をかけて制作していただきました。1話の仮編集が終わり、劇伴音楽も入った状態のものも観ていただいて、『このタイミングで、ここに曲が入ります』という説明もしました。そこで1回出来上がったものをさらに練り直していただいて、主題歌の「Lemon」が完成しました。米津さんが描かれた歌詞が物語にとてもピッタリとはまっています。4話はとくに家族の物語と主題歌がピッタリと合った。それなのに愛の物語でも、また違った聴こえ方がして合うんです。本当に素晴らしい楽曲に仕上げていただきました」
物語はいよいよ佳境へ。井浦演じる中堂系の過去には何があったのか、そして“赤い金魚”とは一体何なのか?
「9話、10話はサスペンス作品を手がけてきた我々チームの真骨頂が発揮されていると思います。ぜひ、ご期待ください」
(『コンフィデンス』 18年3月5日号掲載)
2018/03/02