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【直虎】第45回「魔王のいけにえ」主人公ほぼ不在の新境地

 12日にNHKで放送された大河ドラマ『おんな城主 直虎』(毎週日曜 後8:00 総合ほか)第45回「魔王のいけにえ」が「名作回」と評判だ。この日は午後9時からテレビ朝日系で映画『シン・ゴジラ』が地上波初放送されたのだが、その放送中も「ゴジラ」関連のワードに混じって、「#おんな城主直虎」がツイッターのトレンド上位に居続ける反響が見られた。

大河ドラマ『おんな城主 直虎』第45回「魔王のいけにえ」より。徳川信康役の平埜生成(ひらの・きなり)の熱演も光っていた(C)NHK

大河ドラマ『おんな城主 直虎』第45回「魔王のいけにえ」より。徳川信康役の平埜生成(ひらの・きなり)の熱演も光っていた(C)NHK

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 第45回は、家康(阿部サダヲ)の命を狙った間者が嫡男・徳川信康(平埜生成)の家臣だったことが判明し、信康の家臣である岡崎衆らは一斉に罰せられる。さらに家康の側室に新たな男子が誕生し、信康とその母・瀬名(菜々緒)の立場はいっそう弱くなる。焦る瀬名は直虎(柴咲コウ)に書状を出し、信康の嫡男を得るため側室の候補を探して欲しいと依頼する。

 しかしその動きは、信康の正室・徳姫の父にあたる織田信長(市川海老蔵)の知るところとなってしまう。そんな中、信長の使者として明智光秀(光石研)が岡崎城を訪れ、信康に官位を授かってはどうかと持ちかけるが、織田の作意を感じた信康は丁重に断ったのだが…。信長は、信康が武田と内通していると言いがかりをつけ、逆らえない家康は信康を斬ることを決断する――という内容だった。

 ツイッターでは、森下佳子氏の脚本を称賛する投稿が目についた。「今川傘下の井伊家に起きた出来事がそのまま徳川にも降り掛かったという展開が巧い」「直虎45、46話は33話の政次のリフレインだと思ってたけど。これ11話の直親の死もなぞってたんだ」「直親の死を選ばされた政次と同じだ…」「政次を助けない道を選んだ家康が信康を捨て駒にしなければならない因果…。政次を刺し貫いた直虎を思い出してしまう」「直虎が経験してきたことを、万千代が違う場所違う家でなぞるように体験してるんだよなこれ。よく当てはめてるよなあ」。

 そして、「賢い信康が全てを解ったうえで、自分が生きては戻れないことを承知で、家臣をなだめ、父が疑いを晴らしてくれると言ったことが哀しい。賢さゆえに命を縮めてしまうなんてこんなつらいことはない」「信康が聡明すぎて、城主としても跡継ぎとしても最高に有能過ぎて、つらい…、あまりにつらい……!!」「信康を死罪に、と告げる場面では完全に眼が死んでたんだもんな…サダヲさん、凄絶な演技だよ」などと、家康&信康“親子”に関するツイートも続々。

 さらに、今回、主人公である直虎(おとわ)の出番が2シーンしかなかったのに、「まったく気にならなかった」「これ井伊家の大河...だよね...??」という感想も見逃せない。直虎が出てきたのは、瀬名からの書状を受け取り「お家騒動の臭いのするところに近づいてもロクなことはない」と勘を働かせる場面と、側室を出せない代わりに子宝祈願で瀬名を訪ねたところで、信康が捕らえられる“お家騒動”を目の当たりにしてしまう場面。

 1年間、50回の中で、主人公がほぼ不在の回があっても“可”、とする潔さ。史実として残る現場に居合わせることで主人公の面目を保ちつつ、「すごいわ…おとわが歴史の一大事目撃する設定、江とか花燃ゆみたいに不自然に見えない…。万千代と対岸にいる構図もすごい…。名作回だわ」と思わせる。残された史料が非常に少ない人物を主役にした大河ドラマの新境地を見るような第45回だった。

 ほかにも、数少ない登場シーンの中で無双ぶりを表現する海老蔵の信長が「怖すぎる」「信長のいでたちと部屋の環境にウケる。アニメかw」。徳川の窮地に家康が助けを求めた相手として、今川氏真(尾上松也)が登場すると、「氏真公がこんなに格好良く&救世主的に描かれたドラマは初めてなんじゃないですか」「まさかの漢っぷりで、今川株がストップ高」「ぼったま蹴鞠夜までやってたの?」と、“氏真ぼったま”クラスタも歓喜に沸いていた。

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  • 大河ドラマ『おんな城主 直虎』第45回「魔王のいけにえ」より。徳川信康役の平埜生成(ひらの・きなり)の熱演も光っていた(C)NHK
  • 織田信長を演じる市川海老蔵(C)NHK
  • 明智光秀(光石研)が初登場(C)NHK
  • 大河ドラマ『おんな城主 直虎』第45回「魔王のいけにえ」より。瀬名(菜々緒)(C)NHK

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