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原恵一監督、新作アニメーションのイメージボード初公開「順調です」

 アニメーション監督の原恵一氏が27日、東京・六本木を中心に開催中の『第30回東京国際映画祭』(TIFF)で上映された『映画クレヨンしんちゃん 嵐をよぶ モーレツ!オトナ帝国の逆襲』の後に行ったトークイベントで、新作のイメージボードを初披露した。

原恵一監督の新作アニメーションのイメージボード

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 トークイベントには、ゲストとして映画監督の樋口真嗣氏が出席。司会をアニメ・特撮研究家の氷川竜介氏が務めた。

 イメージボードの中央には女の子が描かれており、氷川氏が「”主人公”で大丈夫ですか?」と確認すると、原監督は「そうですね。なんとなくわかってもらえると思うのですけど、ファンタジー色の強い作品。作品の世界観を一枚の絵で表す時にこういう絵になった」と、あくまでもイメージであることを強調した。

 「現実世界から異世界にこの少女が行って、いろんな体験をするという、王道の冒険ファンタジー。僕としては、本格的なファンタジー映画は多分初めて。ファンタジーだけど、人間の関係性やユーモア、シリアスな展開にアクションもかなり。僕が今まで作った作品の中で、一番、大サービスな作品になると思います。娯楽映画です」と説明。

 タイトルは「まだ言っちゃいけない」と、口止めされているが、「現在、絵コンテ作業を進めつつ、作画作業も並行して入ってまして、まあそれなりに順調に進んでいます。公開は決まっていませんが、来年には完成予定です」と、アピールしていた。

 イメージボードから「いろいろ深読みができる」と興味津々の樋口監督は、自転車が描かれている点に目をつけ、「アニメーションで絶対描いてはいけないものが描かれています。プロデューサーなどから止められるのが自転車なんです。(理由は)作画が大変だから。自転車が出るというアニメーション的な挑戦が現れている」と指摘。氷川氏も「多くの人が見慣れている乗り物だけに、ちょっとおかしいとすぐにわかってしまう」難しさを挙げていた。

 原監督は「自転車に乗る結構長いシーンがある」と認めながら、「パースが狂うと一発で変だとわかるので、自転車を描くのをアニメーターは嫌がるんです。でも今回は、アニメーターがすでにレイアウトというラフな動きと背景を両方描く作業を手描きで済ませたのですけど、そこに3Dの正確性みたいなものをミックスして作業しようかという話になっている」と明かすと、樋口監督は「自転車は比較的安く買えるのに、アニメで描き出そうとするとお金がかかるんですよね」と、興味深い話をしていた。

 今回のTIFFでは、監督デビュー30周年となる原監督のフィルモグラフィーの中から7つの代表作を上映する特集「映画監督 原 恵一の世界」を企画。上映後にトークイベントを実施している。

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