『第154回芥川賞・直木賞(平成27年度下半期)』の贈呈式が25日、都内ホテルで行われ、芥川龍之介賞に選出された滝口悠生氏、本谷有希子氏、直木三十五賞の青山文平氏が出席し、受賞の喜びを語った。
大往生を遂げた男の通夜を舞台にした『死んでいない者』で芥川賞を受賞した滝口氏は、この日の贈呈式に「呼べるだけ親戚を呼ぼうと思って、すごい人数が集まった。(本作の)実写版みたいな。誰も死んでいないんですが」と笑わせ、「妻と友人たち、いつも作品を一緒に作ってくださっている編集者の方たちに感謝を言いたい」と一礼した。
『異類婚姻譚』が選出され、4度目のノミネートで念願の受賞となった本谷氏は、真っ白なドレスで登壇し、「最初の頃、小説をどう書いていいか分からず、思い込みもあって小説は苦しまないといけない、魂の叫びを言わないといけないと模索した。それが8年近く続いた」とかつてを回想。「でも少しずつ小説を知り、いろんな書き方があると思って自分の書き方を考え始めた。小説なんてそんなに大切なものじゃないとわざと考え、これまで戦うように書いていたけど、戯れるように書けるようになり、楽しくなった」とこれまでの苦労を吐露した。
受賞作も「とにかく戯れるということと、小説の行きたがっている所に自分が連れて行ってもらうとことを考え、肩の力を抜いて書いたらこのような賞をいただけることになった。自分の書き方を考えて、コツコツ続けて進んできてよかった」と笑顔を見せると、「自分の力でここに立てているとは全く思えない。私は人に恵まれている」と感謝した。
『つまをめとらば』で直木賞歴代2番目の高齢受賞となった青山氏。「直木賞に選ばれたからといって、空白が消えるわけじゃない。でも、選ばれたわけですから何らかのものが自分の中で育っているだろう。さらに精進して、小説という点を、これぞ点という点を作り続けていきたい」と語った。
大往生を遂げた男の通夜を舞台にした『死んでいない者』で芥川賞を受賞した滝口氏は、この日の贈呈式に「呼べるだけ親戚を呼ぼうと思って、すごい人数が集まった。(本作の)実写版みたいな。誰も死んでいないんですが」と笑わせ、「妻と友人たち、いつも作品を一緒に作ってくださっている編集者の方たちに感謝を言いたい」と一礼した。
『異類婚姻譚』が選出され、4度目のノミネートで念願の受賞となった本谷氏は、真っ白なドレスで登壇し、「最初の頃、小説をどう書いていいか分からず、思い込みもあって小説は苦しまないといけない、魂の叫びを言わないといけないと模索した。それが8年近く続いた」とかつてを回想。「でも少しずつ小説を知り、いろんな書き方があると思って自分の書き方を考え始めた。小説なんてそんなに大切なものじゃないとわざと考え、これまで戦うように書いていたけど、戯れるように書けるようになり、楽しくなった」とこれまでの苦労を吐露した。
受賞作も「とにかく戯れるということと、小説の行きたがっている所に自分が連れて行ってもらうとことを考え、肩の力を抜いて書いたらこのような賞をいただけることになった。自分の書き方を考えて、コツコツ続けて進んできてよかった」と笑顔を見せると、「自分の力でここに立てているとは全く思えない。私は人に恵まれている」と感謝した。
『つまをめとらば』で直木賞歴代2番目の高齢受賞となった青山氏。「直木賞に選ばれたからといって、空白が消えるわけじゃない。でも、選ばれたわけですから何らかのものが自分の中で育っているだろう。さらに精進して、小説という点を、これぞ点という点を作り続けていきたい」と語った。
コメントする・見る
2016/02/25