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戸田恵梨香、『SPEC』のイメージを払拭できるか 「確立されるのが怖い」

 ここ最近で出演映画が立て続けに3本公開(『エイプリルフールズ』『駆込み女と駆出し男』『予告犯』)され、夏からは連続ドラマ『リスクの神様』(フジテレビ系)もスタート。それぞれ異なる作風の作品で、異なる役柄を演じた戸田恵梨香。大ヒット作『SPEC』の当たり役・当麻紗綾の「イメージが確立されるのが怖い」という戸田が、ずっと模索していた『SPEC』後の第2ステージとなる“新たな一歩”を語ってくれた。

第2ステージとなる“新たな一歩”を語る戸田恵梨香(写真:鈴木一なり)

第2ステージとなる“新たな一歩”を語る戸田恵梨香(写真:鈴木一なり)

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◆この仕事はドMじゃないとできない

 出演映画が1本もなかった昨年から一転して、今年は映画、ドラマと出演作が続いている戸田。映画公開前のイベントや取材の稼働、さらに連続ドラマの撮影もスタート。さぞ多忙な日々のなかで疲労もたまっているだろうと思いきや、明るく元気な姿を見せてくれた。

「忙しくて大変です!(笑)それでもがんばれるのは、やっぱり仕事が楽しいんでしょうね。がんばらなくてはいけない状況に、自分を追い込むのが好きなんだと思います。この仕事はドMじゃないとできないですから(笑)」

 そんな明るさの裏では、20代後半に差しかかった戸田のさまざまな想いも交錯しているようだ。映画やドラマなど多くのヒット作に出演するなかで、『SPEC』という代表作にも恵まれ、この先女優としてどう生きていくか。今まさにそんな岐路に立っている。

「30歳に向けてどう仕事していくかを考えている今の時期に、この3本の映画に出会えたことはすごくよかったと思います。というのも、『SPEC』で私の第1ステージが終わった気がしていて、次の第2ステージをどうするのか、ずっと模索していて。今年これだけ違う作風、違う役柄に挑戦できていることで、また新たな一歩を踏み出せた気がします」

 戸田といえば『SPEC』当麻というほど、一般的に定着しているイメージがある。代表作に出会える女優が数多くはいないなかで、運と実力でそれを引き寄せ、しっかりと自分のものにできたことは幸せなことだろう。しかしその一方で、作品の人気が大きければ大きいほど、女優にとっては諸刃の剣になる。戸田にとっても『SPEC』が終わった後は、そのイメージの払拭が必要だった。

「イメージが確立されるのが怖いという気持ちはあります。美人役をやったらその後は美人役ばっかりになることもあるし、『SPEC』みたいな作品の後は個性の強い変な役ばっかりになったりもするし(笑)。この前、テレビ番組で、一般の方に私のいいイメージ、よくないイメージを聞くコーナーがあったんです。そのとき、よくないほうのイメージが完全に『SPEC』の当麻だったんですよ(笑)。そういうイメージをどんどん裏切っていけたらいいなと思います」

◆でもホラーだけはできないかも…

 そんななかで出会った『予告犯』は、戸田にとって大きな意味をもつ作品になったという。

「自分を見つめ直すきっかけになりました。私は俳優・監督のグザヴィエ・ドランが大好きで、彼がカンヌ映画祭でスピーチした言葉がすごく印象に残っているんです。それは『表現の自由が奪われるなかでも、僕らの世代ががんばらなくちゃいけない、自由をつかみ取らなくちゃいけない』というメッセージが込められた言葉でした。『予告犯』の(主人公)奥田の行動は、どこかその言葉とリンクする気がして、改めて『私もがんばりたい』という勇気をもらいました。芝居だけじゃなく人間としても、今の自分に何ができるのかを考えて、努力していきたいです」

 人間として今の戸田に何ができるのか……突っ込んで質問してみたが、残念ながら「考えていることはあるんですけど、今はまだ言えないです。楽しみにしていてください(笑)」とのこと。しかし、女優として次に挑戦したいことは答えてくれた。

「いい作品に出会えれば、どんな作風のものでも、どんな役でもやりたいです。でも、ホラーだけはできないかも(笑)。怖いものがどうしても苦手で、観ることもできないので……。ホラー以外なら何でもやります!(笑)」

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