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博多華丸、漫才優勝に“ドラマ出演”の影響

 昨年、テレビ西日本で制作されたドラマ『めんたいぴりり』。当初は福岡地区のみだったが、その後全国でも放送され『第51回ギャラクシー賞』の奨励賞、『平成26年日本民間放送連盟賞』番組部門テレビドラマ番組優秀賞を受賞するなど高い評価を得た。主人公の男を演じるのは、先日の『THE MANZAI』で優勝したお笑いコンビ・博多華丸・大吉の華丸だ。4代目王者に輝いた背景には、同ドラマで培った経験があった。

ドラマ『めんたいぴりり』の挑戦を語ってくれた博多華丸 (C)ORICON NewS inc.

ドラマ『めんたいぴりり』の挑戦を語ってくれた博多華丸 (C)ORICON NewS inc.

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■妻から指摘「ドラマのおかげで漫才が見やすくなった」

 同ドラマの原作は、福岡の辛子明太子のメーカー『ふくや』の創業者・川原俊夫氏を題材にした『明太子を作った男』(著・川原健)。華丸が演じるのは戦後の博多で辛子明太子の製造・商品化に力を注ぐ男で、夫を支える妻や従業員の奮闘も描いている。

 撮影を振り返り、「いままでしたことのない仕事だった。新境地ではありました。撮影中は必死でしたね」と華丸。『吉本新喜劇』に約1年半出演し、演じることは初めてではないものの、お笑い出身者がドラマに出ることに「コントみたいになるのではないかと懸念していました。抵抗もありましたね。終わってみれば楽しかったですが…」。

 慣れない現場や役作りに不安を抱きながらこなした華丸だが、その心配を吹き消すように、人情あふれる作風と前向きな夫婦の姿にむねを打たれ、福岡では『あまちゃん』並の人気を得ていたという声もあり、ギャラクシー賞などのほか、好視聴率も獲得した。

 本格的な演技への挑戦は、うれしいことに本業にもいい影響を与えた。自分で気づくよりも前に、「妻に『ドラマのおかげで漫才が見やすくなった』」と指摘されたとか。「僕らの漫才って、僕の一人芝居みたいなことが多いんです。(妻が言うのは)その部分ではないでしょうかね。立ち方、見せ方とか、演じている感じが『めんたいぴりり』のおかげじゃない?と言っていました。偉そうにね(笑)」。

 『THE MANZAI』では、若手芸人がスピード感ある漫才をみせたが、華丸・大吉は博多弁のゆったりとした間で丁寧にボケとツッコミを繰り広げる漫才を披露し、ビートたけしも“老舗の味”と評した。「優勝できたのは、いい影響だと思います。芝居をやって、間の取り方とか、いい方向になったのではないかと。そう思わないとね」とはにかんだ。

■お笑いがあるから芝居ができる

 ドラマは、来年2月に続編の制作、3月には舞台化され博多座での上演が決定した。「おかげさまで好評で、僕にとっては“逃げ道”ができた」とほくほく顔の華丸。その理由は、“気持ちに余裕”が出るからだという。

 「お笑いで失敗しても、“いやいや俺には『めんたいぴりり』あるから”ってなる。そういう気持ちがあるゆえに、余裕が出来て本業に望めるんです。(06年に優勝した)『R-1ぐらんぷり』も、ピンだったので“失敗しても2人になれる”という思いがあったから、思いっきりやれた。僕は、“保険”があることで、余裕が出てちゃんと実行できるんです」。

 そう語る華丸にとって、続編と舞台化は朗報だったに違いないと思いきや、華丸は今後役者業をやっていきたいとは「まったく思わない」と断言する。

 同役は「普段の自分の延長線上だった。博多弁だし、役柄の性格に似ているところがある。だから演じられた」と説明し、「『めんたいぴりり』では何でもやりますが、標準語でやったことのない医者の役とかできないです。僕の顔で標準語を喋ったら無理があると思う。違和感を克服できるほどの役者ではない」と謙遜ではなく、真剣に語る。

 いずれは博多に戻ることを夢みている華丸にとって、役者業は思い描く人生図に当てはまらないようだ。いまや東京での仕事が約8割りだが、「2020年には博多に戻りたい。朝のラジオでぐだぐだと通勤のおじさんに向けて喋りたい」と故郷を想った。

◆ドラマ続編『めんたいぴりり2』
2015年2月20日、27日 午後7時〜7時57分、テレビ西日本で放送
◆舞台『めんたいぴりり』
2015年3月6日から29日まで博多座にて上演。

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  • 役作りのために丸刈りに (C)ORICON NewS inc.
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