2012年に初監督作品となった映画『その夜の侍』で注目を集めた赤堀雅秋が脚本・演出を務める劇団THE SHAMPOO HATが、現在ザ・スズナリ劇場(東京・下北沢)で本公演中だ。“赤堀ワールド”といえば、人間の内側をえぐるような作風でファンを魅了してきたが、新作『風の吹く夢』は、なんともバカバカしい、中年のおっさんたちのとある1日を綴った“喜劇”。いい意味で期待を裏切ってくれた、同舞台の魅力に迫る。
幕が上がると、建築現場ではたらく男たちが5人、横並びに座って丼飯をかきこんでいる。朝の休憩時間に飲むコーヒーの話や、今夜どこに飲みに行くか? お前、何歳だっけ? そんな、何か話したいことがあるわけでもない、どこにでもある昼食風景で物語は始まる。
別れた女房に“冷蔵庫をゆずれ”と、勢い任せに家に押し掛けたが、新彼氏の存在に気まずさを隠せない男。病気の父を抱え、治療のために上京し、極貧生活を送る新人。自尊心が膨らみすぎて引きこもりとなった弟や、宗教に陶酔しているスナックのママ……。
同作は凡庸でありながらも癖のある登場人物を扱いながら、とことん笑えてしまうのは、濃密な人間臭ともいえるセリフの生々しさだろう。なんでこのタイミングで? 人の話きけよ! 優しすぎて、心底面倒くさい人……そんな誰もが日常で直面している“ちょっとやっかいな人達”が織りなすコメディは、大人の男たちだからこそ小気味よく、また客演の銀粉蝶と黒沢あすかという個性派の女性陣が、さらに男たちの滑稽さを際立たせていく。
仕事があって、家族が居て、ビールさえあれば成り立ってしまう男たちの日常。特に劇的な展開があるわけでもないからこそ、目の前に偶然転がってきた小さなゴミのような出来事に、喜び、怒り、真剣に傷つく。その姿を見ていると、愛おしさと、どこか後ろめたい笑いがこみあげてしまった。
赤堀が、公式サイトで「これで終わりにしたい。祈りの本公演」とした舞台『風の吹く夢』は、ザ・スズナリ(東京・下北沢)にて9月23日(火)まで。赤堀ら同劇団員に加え、客演に池田成志、駒木根隆介も参加。
幕が上がると、建築現場ではたらく男たちが5人、横並びに座って丼飯をかきこんでいる。朝の休憩時間に飲むコーヒーの話や、今夜どこに飲みに行くか? お前、何歳だっけ? そんな、何か話したいことがあるわけでもない、どこにでもある昼食風景で物語は始まる。
同作は凡庸でありながらも癖のある登場人物を扱いながら、とことん笑えてしまうのは、濃密な人間臭ともいえるセリフの生々しさだろう。なんでこのタイミングで? 人の話きけよ! 優しすぎて、心底面倒くさい人……そんな誰もが日常で直面している“ちょっとやっかいな人達”が織りなすコメディは、大人の男たちだからこそ小気味よく、また客演の銀粉蝶と黒沢あすかという個性派の女性陣が、さらに男たちの滑稽さを際立たせていく。
仕事があって、家族が居て、ビールさえあれば成り立ってしまう男たちの日常。特に劇的な展開があるわけでもないからこそ、目の前に偶然転がってきた小さなゴミのような出来事に、喜び、怒り、真剣に傷つく。その姿を見ていると、愛おしさと、どこか後ろめたい笑いがこみあげてしまった。
赤堀が、公式サイトで「これで終わりにしたい。祈りの本公演」とした舞台『風の吹く夢』は、ザ・スズナリ(東京・下北沢)にて9月23日(火)まで。赤堀ら同劇団員に加え、客演に池田成志、駒木根隆介も参加。
2014/09/20