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夭折のスター、リバー・フェニックス幻の遺作 来年日本公開決定

 1993年10月31日に23歳の若さで他界した米俳優リバー・フェニックス。没後20年の命日にあたるきょう、思いがけないニュースがもたらされた。突然の訃報によって未完成のままお蔵入りとなり、没後20年近い歳月を経て完成した遺作『ダーク・ブラッド(原題)』が、来年日本で劇場公開されることが決定した。若き日のリバー・フェニックスが鮮やかに、スクリーンによみがえる。

23歳で夭折した俳優のリバーフェニックスの遺作『ダーク・ブラッド(原題)』が来年、日本で劇場公開決定。ハリウッドの美青年は永遠に…(C)2013 Sluizer Films BV

23歳で夭折した俳優のリバーフェニックスの遺作『ダーク・ブラッド(原題)』が来年、日本で劇場公開決定。ハリウッドの美青年は永遠に…(C)2013 Sluizer Films BV

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 子役時代に主演した『スタンド・バイ・ミー』(1986年)、アカデミー賞助演男優賞にノミネートした『旅立ちの時』(1988年)、盟友キアヌ・リーヴスと共演しベネチア国際映画祭男優賞受賞の『マイ・プライベート・アイダホ』(1991年)など、実力と人気を兼ねた若手俳優として、輝かしい経歴を誇るリバー・フェニックス。わずか23歳にして薬物の過剰摂取で、ハリウッドの人気クラブ「ヴァイパー・ルーム」の入り口でリバーが急逝したのは、今からちょうど20年前の10月31日。それは、『ダーク・ブラッド』撮影の最中、クランクアップの10日前だった。突然の訃報は当時、リバーの親友たち、キアヌ・リーヴス、ジョニー・デップイーサン・ホークなどハリウッドをはじめ、全世界中に大きな悲しみと衝撃を与えた。

 ジョルジュ・シュルイツァー監督(81)は、リバーの死後、保険会社に『ダーク・ブラッド』のフィルムを取りあげられることを恐れ、オランダに持ち帰り長らく保管していた。しかし、2008年に大病を患い死に直面した監督は、作品を完成させることを決意。フィルムの法的問題がクリアになり、資金確保の目途も立ったことから、2009年より映画制作を再開した。撮影できなかったシーンは、ナレーションで補うなどの工夫でようやく完成した同作は、2012年9月にシュルイツァー監督の地元である『オランダ映画祭』でプレミア上映を実施。今年2月の『第63回ベルリン国際映画祭』にも出品され、世界的なニュースとなった。

 同映画は、妻を亡くし、かつて核実験場であった砂漠の荒れ地に住む青年ボーイ(リバー)の物語。ある日、青年ボーイの元に、ハリウッドからやってきた裕福な夫婦、ハリー(ジョナサン・プライス)とバフィー(ジュディ・デイヴィス)が車の故障のために助けを求めてやって来る。妻を亡くして以来、世界の終末を待ちわびる孤独なボーイは、二人との出会いを契機にその内に秘めた本能が目覚め、美しいバフィーに好意を寄せていく。バフィーもまたボーイの妖しく不思議な魅力にはまり込んでいく。そんなボーイとことあるごとに衝突するハリー。3人の関係は次第に緊迫の度を深めてゆく。

 リバーが同作で演じるボーイは、彼としては珍しく邪悪な役どころ。永遠のスターとなった彼の美しさは色あせることなく、俳優としての新たな魅力に満ちた貴重な作品に仕上がっている。

 『ダーク・ブラッド(原題)』は2014年、東京・ユーロスペースほか全国ロードショー。

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  • 23歳で夭折した俳優のリバーフェニックスの遺作『ダーク・ブラッド(原題)』が来年、日本で劇場公開決定。ハリウッドの美青年は永遠に…(C)2013 Sluizer Films BV
  • リバーフェニックスの遺作『ダーク・ブラッド(原題)』メインカット(C)2013 Sluizer Films BV

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