教育評論家・タレントの“尾木ママ”こと尾木直樹とお笑いコンビ・ココリコの田中直樹が、保育園に“1日入園”。HBC・TBS系ドキュメンタリー特番『北海道まるごといただきま〜す！わんぱく保育園の食育日記』（27日、後4：00〜4：54）で、北海道・小樽市にあるNPOかもめ保育園のユニークな食育への取り組みを実体験した。

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　尾木には娘が二人、田中には8歳と5歳の息子がいる。そんなダブル“直樹”が訪れたかもめ保育園は、25年前に地域の小さな「子育てサークル」から発展した“無認可”保育園。

　夏の2ヶ月間は、海水浴場のそばにある季節園舎（通称・海かもめ）で一日中、海に潜り、砂浜を走って過ごし、冬は雪山で一日中、ソリ滑りに雪遊び。自然の中でのびのびと遊ぶ。さらに、自分たちが使う雑巾は自分たちで縫い、縄跳びに使う縄も自分たちで編み上げるなど、難しいことにもどんどんチャレンジする。そんな子どもたちを支えているのが、手作り給食だ。

　ある日の献立は、イワシを手で開いて、そのまま油で揚げた「骨付きイワシのから揚げ」。そんな料理を１歳児から食べる。今は、“やわらかい”ことが、さまざまな商品の売り文句になっているが、かもめ保育園はその逆。かたいものをよく噛んで食べることをモットーとしている。19年間給食係を担う堀内夕記子さんは「子どもの噛む力をつけたいので、野菜の切り方、かたさに気を付けて作るようにしています」と話す。

　1日入園した日、二人は子どもたち一緒にヨモギの新芽摘みに向かう。この日のおやつは、自分たちで摘んだヨモギで作る「ヨモギモチ」だ。同園では、身の回りや地域にある食べ物も大切にしつつ、手作りしたり、作ってもらったりすることで、「おいしかった！」、「ありがとう！」といった言葉の大切さも学んでいくのだ。

　尾木は「子ども達が（食の）生産にかかわっているところがすばらしい。シイタケは原木を切り倒すところに始まって、丸太のサイズに切って重いのを運んできて、菌を植え込み、そしてできたのを収穫する。原点までさかのぼっちゃってるのよね。その話を聞いて感動しました。保育園全体に豊かさ、発想力、想像力がありますね」と大絶賛。

　田中も「給食の献立にびっくりしました。一口サイズではなくて、?まなければのどに入っていかないサイズであえて調理されている。『?み応えを楽しんでほしい』というのは、自分にはない発想でした。（おやつの時間に園児と食べた）よもぎ餅も美味しかった。皆で一緒に摘んだよもぎだからおいしいんでしょうね。脳の刺激になりますね。子どもたちに、食べることの大切さを伝えるのは大切なことだと思いました」と感心しきり。

　よく噛んで、よく食べて、成長していく子どもたち。そんな当たり前のことを、当たり前のようにできることの大切さを教えてくれるドキュメンタリーだ。