映画監督の山田洋次と俳優の武田鉄矢が7日、都内で行われた『山田洋次 名作映画DVDマガジン』創刊発表記者会見に出席した。

【写真】その他の写真を見る

　同マガジンの創刊号に収録される『幸福の黄色いハンカチ』（1977年）で映画俳優デビューした武田は「（劇中で）カニにあたって下痢するシーンがあって、今のタレントでいう“おいしい”ところだと思って演技をしたら、監督にまんまと見抜かれた。『武田くん、喜劇とは泣きながら作るもんだぜ』と言われた言葉が今でも忘れられない」と当時を回顧。さらに、「20年ぐらいたってからその意味が分かった。山田監督作品はわたしにとってスタートの白線でありながら、ゴールでもあるんです」と熱く語った。

　また、イベントでは二人のメッセージが書き込まれた“黄色いハンカチ”も披露。監督生活50周年となる山田監督は「心に残る映画を見たい、そんな映画をつくりたい」と映画作りへの熱い想いをしたため、「なんとなく日本は、経済的にも国際的にもたけだけしくなってきている。この国は文化が豊かで、優しい国であってほしい。その為に日本映画が、絵画や音楽が、世界をリードしてみせなければ。僕も努力しなくてはと思います」と意欲をのぞかせた。

　『山田洋次 名作映画DVDマガジン』は全25巻（26作品）で、8日より全国書店にて隔週火曜日発売。