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富野由悠季、新作『009』を辛口評価「原作漫画を知っているから59.99…点」

 人気アニメ『機動戦士ガンダム』の生みの親として知られる富野由悠季監督(70)が18日、都内で行われたアニメ映画『009 RE:CYBORG』(神山健治監督、10月27日公開)の完成披露試写会に訪れ、鑑賞後、「石ノ森章太郎先生の原作漫画を知っているので、100点満点で60点はつけたくない。59.99…点」と辛口。毒舌家としても知られる富野監督だが、「原作漫画があった上で、(初のテレビアニメ化から)30年以上の時を経て復活させる面倒くささを乗り越えていた。作る視点としてはいいところを押さえている」と評価した。

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 同作は、1998年に60歳で亡くなった石ノ森章太郎氏が1964年7月から『週刊少年キング』(少年画報社)で連載をスタートさせて以来、ライフワークのように描き続けてきた漫画『サイボーグ009』が原作。それぞれ特殊能力を持つ9人のサイボーグ戦士が正義のために戦う物語を、舞台を現代に移した完全オリジナルストーリーで復活させた。各キャラクターデザインも石ノ森氏のものとはだいぶ変わっている。

 手塚治虫が創設した虫プロダクション出身の富野監督にとっては、『サイボーグ009』などの石ノ森作品はライバル的存在。原作を知っているがゆえに、「(唯一の女性サイボーグ戦士)フランソワーズのヒップラインの影はいらない」「黄色のマフラーが長すぎる」などと富野監督の指摘は鋭かったが、「いままで観たことがない映像を見せてくれた気持ち良さがあった」と褒めるところもあり、まさに「59.99…点」な感想を語っていた。

 完全新作の『009』のほかにも、『宇宙戦艦ヤマト』が再アニメ化されるなど、往年の名作にスポットが当たる中、富野監督自身の作品については「グローアップ、全部作り直せるならそうさせてもらいたいと思う反面、昔の作品は昔のまま観ていただきたいとも思う」と語り、再アニメ化は「あるとは言えない」と消極的だった。

 この日の完成披露試写会には、石ノ森氏が暮らしたトキワ荘(東京都豊島区)の仲間の鈴木伸一氏や水野英子氏ら漫画家・イラストレーターが約150人、『おおかみこどもの雨と雪』が公開中の細田守監督、『コクリコ坂から』の宮崎吾朗監督、特撮短編『巨神兵東京に現わる』の樋口真嗣監督らアニメ業界関係者が約100人、その他マスコミ、一般客を合わせて約700人(2スクリーン上映)が来場。お笑いコンビ・キャイ〜ンの天野ひろゆきや野球解説者の角盈男氏の姿もあった。

 石ノ森氏のもとでアシスタントを務めた『デビルマン』『マジンガーZ』の作者・永井豪氏は、「『009』は『地下帝国ヨミ編』(講談社『週刊少年マガジン』に掲載)の背景画をいっぱい描きました」と当時に思いを馳せ、「(新作は)クオリティが高かったので石ノ森先生も喜ぶと思う。キャラクターの絵が変わっているところはう〜ん、と思うかも」と話していた。

関連写真

  • 完成披露試写会に訪れた富野由悠季監督 (C)ORICON DD inc.
  • キャイ〜ン・天野ひろゆき (C)ORICON DD inc.
  • 水野英子さんと鈴木伸一さん (C)ORICON DD inc.
  • アニメ映画『009 RE:CYBORG』の完成披露試写会に訪れた永井豪 (C)ORICON DD inc.
  • アニメ映画『009 RE:CYBORG』の完成披露試写会に訪れた角盈男 (C)ORICON DD inc.
  • アニメ映画『009 RE:CYBORG』の完成披露試写会に訪れたキャイ〜ン・天野ひろゆき (C)ORICON DD inc.
  • アニメ映画『009 RE:CYBORG』の完成披露試写会に訪れた富野由悠季監督 (C)ORICON DD inc.

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