7月13日スタートのNHK・BS時代劇『薄桜記』(毎週金曜 後8:00 BSプレミアム)の初回完成試写会が29日、同局内で行われ、主演の山本耕史らキャストと脚本を手がけたジェームス三木氏が出席した。赤穂浪士による吉良邸討ち入りに、吉良上野介の用心棒として立ち向かった一人の侍・丹下典膳を主人公に描く、“裏忠臣蔵”のような物語。ジェームス氏が、「若い世代の演じる方も観る方も時代劇がわからなくなってきた今の時代に、本来の時代劇をやろう」と執筆した意欲作だ。
「ドラマは観る人の心の中で、想像したり、考えたり、期待したりというのがあって、完成するものだと思う」と語ったジェームス氏は、同作にナレーションを一切入れず、「あまり説明しない。解説しない。観ていればわかるドラマ」を目指した。「俳優のまばたき一つ、歩き方一つで伝わるはずなので、細かくセリフで書く必要ないと思った」と、キャスト陣の芝居にも期待を寄せる。
今回、山本が演じる典膳は片腕の剣豪ということで、左手はないものとして隠しながらの芝居が続いたが、「右手の剣さばきよりも左手を隠すための動きのほう激しかったり、見えない努力をしていますが、順調にやらせてもらっています」。また、妻の名誉のために片腕を失い、旗本から浪人に身を落としても義に生きて闘い続けた典膳という人物像に「日本人の原点や生き方を教えてもらった」と話した。
典膳の妻・長尾千春役の柴本幸は、慣れない時代劇の所作に奮闘しながらも「1シーン、1シーンが宝物のように感じる」。のちに赤穂浅野家に仕官を果たす中山安兵衛役の高橋和也は「愛嬌のある人物でとても気に入ってる。男としてのかっこ良さもあり、一生に一度の役と思って、持っているもののすべてを注ぎたい」と気合いが入っていた。
吉良上野介役の長塚京三は、ジェームス氏の脚本に心酔し、「セリフ、頑張ります」。赤穂浪士の仇敵となる吉良だが、「当時としてはずば抜けた文化人で、言動も風流を通り越してエキセントリックであったり、誤解もされたけど、実際にはいい人だったんだ、と思えた」と長塚。同作では、世間からの悪評など意に介さず我が道を行く、いままでにない吉良像が描かれる。
作品を貫く武士道について、ジェームス氏は「武士は殺すか殺されるか、いつも死に場所のことを考えていた。誰のために、何のために死ぬのか。それが生き方にもなっていた。人間の死に方には、病死、事故災害死、自殺、他殺の4通りしかないのだが、そこにあった美学を伝えたい」と話していた。
「ドラマは観る人の心の中で、想像したり、考えたり、期待したりというのがあって、完成するものだと思う」と語ったジェームス氏は、同作にナレーションを一切入れず、「あまり説明しない。解説しない。観ていればわかるドラマ」を目指した。「俳優のまばたき一つ、歩き方一つで伝わるはずなので、細かくセリフで書く必要ないと思った」と、キャスト陣の芝居にも期待を寄せる。
今回、山本が演じる典膳は片腕の剣豪ということで、左手はないものとして隠しながらの芝居が続いたが、「右手の剣さばきよりも左手を隠すための動きのほう激しかったり、見えない努力をしていますが、順調にやらせてもらっています」。また、妻の名誉のために片腕を失い、旗本から浪人に身を落としても義に生きて闘い続けた典膳という人物像に「日本人の原点や生き方を教えてもらった」と話した。
典膳の妻・長尾千春役の柴本幸は、慣れない時代劇の所作に奮闘しながらも「1シーン、1シーンが宝物のように感じる」。のちに赤穂浅野家に仕官を果たす中山安兵衛役の高橋和也は「愛嬌のある人物でとても気に入ってる。男としてのかっこ良さもあり、一生に一度の役と思って、持っているもののすべてを注ぎたい」と気合いが入っていた。
吉良上野介役の長塚京三は、ジェームス氏の脚本に心酔し、「セリフ、頑張ります」。赤穂浪士の仇敵となる吉良だが、「当時としてはずば抜けた文化人で、言動も風流を通り越してエキセントリックであったり、誤解もされたけど、実際にはいい人だったんだ、と思えた」と長塚。同作では、世間からの悪評など意に介さず我が道を行く、いままでにない吉良像が描かれる。
作品を貫く武士道について、ジェームス氏は「武士は殺すか殺されるか、いつも死に場所のことを考えていた。誰のために、何のために死ぬのか。それが生き方にもなっていた。人間の死に方には、病死、事故災害死、自殺、他殺の4通りしかないのだが、そこにあった美学を伝えたい」と話していた。
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2012/06/29