『君の名は。』BD&DVD、初動セールスの“ある特徴”
BD&DVD、初動セールスの“ある特徴”
そんな同作だが、初動をリリース形態別に見ると興味深い傾向が現れている。通常は、特典の豊富な初回限定の特別版が発売と同時に大きく動き、通常版はロングテイルで時間とともに売れていく。ところが同作は、通常版が特別版のほぼ3倍の枚数を初週で売り上げる、特徴的なセールスになっているのだ。
ここからは、購入者に「映画だけ観られればいい」というライト層がいかに多いかがうかがえる。それだけ映画が特定ファン以外の幅広い層にリーチしていたことがわかると同時に、その層に「手に持っておきたい」と思わせるコンテンツ力があることを物語っている。
UHDへの本格的なニーズの高まり
ハードがなくてもソフトを先行購入している層がいると見られ、高精細、高画質映像へのニーズが本格的に高まってきていること、そのシーンを動かすのはコンテンツの力によるところが大きいことを改めて実感させられる。
『君の名は。』は初回出荷120万枚で、初動の消化は53.2%。東宝の古澤佳寛プロデューサーは「目標は150万枚」としていたが、順調なすべり出しとなった同作の今後のセールス動向も注目していきたい。