飾りじゃないのよ 名前は
かたや、パワフルなV8エンジンを搭載するコンパクトセダン「C63 S」。こなた、マイルドハイブリッドシステムが組み込まれたハイパフォーマンスモデル「CLS53 4MATIC+」。タイプが異なるAMGの最新4ドアモデルにサーキットで試乗した。
プレミアム感に関わる歴史
かのポルシェを筆頭に、「サーキットが故郷」あるいは「モータースポーツの血統がDNAに組み込まれている」というようなプロモーションを行うブランドは少なくない。
なるほど、実用性プラスアルファという付加価値部分こそが勝負の舞台といっていい、ことさらエクスクルーシブ性が重視されるプレミアムブランドの場合には2ドアクーペやカブリオレの存在、あるいはモータースポーツへの参戦といった「それ自体ではなかなか利益を生み出すには至らない領域」まで積極的に取り組んでいるか否かが、「いかにプレミアムか」を示すひとつの指標と受け取られてしまうのは、あながち見当外れとは言い切れない。
実際、今の世の中で歴史と伝統を売り物にするブランドの過去をさかのぼってみれば、どこかのタイミングでモータースポーツでの栄光のヒストリーが記録されているのが普通である。もちろんそれは、今回の主役であるAMGでも「その通り」といえる。
そもそもAMGの場合、「モータースポーツ用のエンジンを開発するメーカー」というのが起源。その後、自身でチューニングしたメルセデス・ベンツ車でレース活動を行った際の高いポテンシャルが認められ、1993年にはW202型セダンをベースとした「C36 AMG」を初のコンプリートモデルとして完成させたという経緯がある。
特に、2005年にダイムラー・クライスラー(当時)の完全子会社となってからは、そんな親会社とはまさに“一心同体”の関係。それが現在へと至るAMGというブランドの系譜でもあるわけだ。...