10月6日、「第一生命 D.LEAGUE 26-27 SEASON」が開幕。今年も国内を代表するダンサー達が集結し、約8か月にわたるシーズンが始まる。新たな顔ぶれも加わり、これまでとは異なる勢力図が描かれる今季。各チームはどのような表現を打ち出し、シーンに変化をもたらすのか。開幕を目前に控えた26-27 SEASONの見どころに迫る。
D.LEAGUEとは
D.LEAGUEは、日本発のプロダンスリーグとして2021年に開幕した、世界最高峰のダンスリーグ。複数のチームがシーズンを通してパフォーマンスを披露し、得点を競い合う。HIPHOPやHOUSE、LOCKなど多様なダンスジャンルが交差するなか、各チームが独自の世界観を表現。ダンスを「観るスポーツ」として発展させるとともに、新たなダンスカルチャーを生み出している。
開幕戦概要
10月6日(火)・7日(水)、第一生命 D.LEAGUE 26-27 SEASONが幕を開けた。開幕戦となるROUND.1はTOYOTA ARENA TOKYOで2日間にわたって行われ、初日はBLOCK HYPE、2日目はBLOCK VIBEの10チームがそれぞれ5試合を戦った。その後も2027年4月まで全10ROUNDを実施し、各ブロックでポイントを積み重ねていく。最終的に各ブロック上位3チームがCHAMPIONSHIPへ進出し、2027年6月にシーズンの頂点を争う。
D.LEAGUEの競技システム
D.LEAGUEでは、2チームが1対1で対戦し、それぞれが約2分間のダンスパフォーマンスを披露する。パフォーマンスでは、チーム全体の動きを競う「SYNCHRO」や、代表ダンサーによる「ACE」など、複数の評価項目でポイントを獲得。
さらに、ダンサーJUDGEによる「TECNIQUE」「CHOREOGRAPHY」や、観客によるオーディエンスジャッジなどのポイントも加わり、 総合的な結果によってROUNDの勝敗が決まる。各ROUNDで獲得したポイントを積み重ね、シーズンを通して順位を競いながらCHAMPIONSHIPを目指す。
ストリートのダンスバトルや一般的なショーケースとも大きく異なるのが、D.LEAGUEが求める「過密な制作スケジュールと総合力の高さ」だ。
D.LEAGUEでは約2〜3週間という極めて短いスパンで、次のROUNDに向けたパフォーマンスを一から作り上げなければならない。限られた準備期間の中で、楽曲の制作・選曲からコンセプト(テーマ)の設定、フォーメーションや振り付けの構築、照明案の作成、衣装の選定、そして何よりも全員の動きを完璧に揃え込む高密度の練習に至るまで、すべての工程を圧倒的なクオリティで完遂することが求められる。
わずか2分間のパフォーマンスの裏には、ダンサーたちが心身を削り、過密日程のなかでアイデアを絞り出し続けて創り上げたドラマがある。単に「踊りが上手い」だけでは勝ち抜けない、プロとしての制作能力と体力の限界に挑む戦いである点も、D.LEAGUEの大きな見どころと言える。
26-27 SEASONから加わった新たなチーム
BREXA EDGE
BREXA Holdingsが運営する新チームで、2026年3月に公開オーディションプロジェクト「JOURNEY TO THE EDGE」を始動。全国から集まった候補者による選考を経て16名のメンバーが決定し、26-27 SEASONからD.LEAGUEに参戦する。
JTCC OVERRIDES
Hilty & BoschのYOUがディレクターを務める男性ダンスチーム。「既存の枠組みや常識を上書きする」という意志をチーム名に込め、力強さとしなやかさを併せ持つダンスを追求する。26-27 SEASONからD.LEAGUEに初参戦する。
ONODERA USER RUNBULLS
ONODERA USER RUNが運営し、D.LEAGUE史上初の大阪を拠点とするチームとして26-27 SEASONから参戦。日本のKRUMPシーンを牽引してきたJUNをディレクターに迎え、「RUN FOR THE ONE」をコンセプトに大阪から世界への発信を目指す。
SBC NAIL the NAME
湘南美容クリニックが立ち上げた、16歳から25歳までの女性メンバーで構成されるフィメールチーム。330名を超える応募者からオーディションを勝ち抜いたメンバーが集結し、「女性が憧れる次世代トレンドメーカー」を目指す。26-27 SEASONからD.LEAGUEに初参戦する。
Anker XEED
LIFULL ALT-RHYTHMを継承し、アンカー・ジャパンが26-27 SEASONから新たに運営するチーム。「革新と超越」をコンセプトに、既存の枠組みにとらわれない表現を追求する。ディレクターにはPEETが就任し、新たな体制でシーズンに挑む。
1チームの後継チーム、4チームの新規参画という大きな変化を迎えた26-27 SEASON。20チームが2つのブロックに分かれて競う今季は、新たなチーム同士の対戦がどのような化学反応を生むのかにも注目が集まる。
さらに、全20チームのPVとチームタイトル曲も公開中で、それぞれのチームが打ち出す世界観を開幕前から楽しむことができる。新勢力と表現が加わったD.LEAGUEが、どのようなシーンを生み出していくのか、その展開から目が離せない。
音・ファッション・世界観――表現の細部に宿るカルチャー
D.LEAGUEの魅力は、ステージ上のダンスパフォーマンスだけに留まらない。各チームが打ち出す「音楽」「ファッション」「クリエイティブ」のこだわりには、ストリートカルチャーのトレンドや各ディレクターの美学が色濃く反映されている。
チームのアイデンティティを宿す「楽曲」
D.LEAGUEでは、各ROUNDのショーケース音源やシーズンテーマソングなど、オリジナル楽曲が多く使用される。最先端のヒップホップ、クラブサウンド、あるいはクラシックなルーツミュージックまで、どのトラックメイカーやプロデューサーと組み、どんな音で勝負を仕掛けてくるのか。音源単体としてもシーンの「今」を感じ取れるクオリティの高さは必聴だ。
ダンサーのシルエットを際立たせる「ファッション&スタイリング」
衣装は単なる見映えだけでなく、ダンスのシルエットやグループの統一感を左右する重要な要素。ストリートブランドとのコラボレーションや、トレンドを意識したスタイリング、独自の世界観を表現する特注衣装など、各チームのファッションアプローチにも要注目だ。
公式SNSやPVで描かれる「チームのストーリー」
開幕前に公開されているチームPVをはじめ、YouTubeチャンネルやInstagramなどの公式アカウントでは、ショーケースの裏側やメンバーの素顔、チームの理念が日々発信されている。
単に勝敗を追うだけでなく、各チームがこだわり抜いて発信するPVや楽曲、SNSでのクリエイティブに触れることで、D.LEAGUEという巨大なカルチャーシーンをより深く楽しむことができるはずだ。
ダンスシーンの未来を切り拓くプロリーグの存在感
参戦チームの拡大や表現の多様化を経て、D.LEAGUEは単なるトッププレイヤーたちの競演の場を超え、次世代を担う若手ダンサーたちが「いつかあのステージに立ちたい」と情熱を注ぐ絶対的な目標へと進化を遂げている。
ストリートで培われたカルチャーの真髄を胸に、プロとして表現の限界に挑み続けるダンサーたちの姿は、これからのダンスシーンの可能性をどこまでも広げていくはずだ。さらなるスケールアップを果たし、新たな時代の熱狂を生み出し続ける最高峰の舞台から、今シーズンも目が離せない。