2万人をみてきた組織開発コンサルタント・勅使川原真衣氏の著書『組織の違和感 結局、リーダーは何を変えればいいのか?』が刊行。坂井風太氏も「革新性がある」と絶賛した同書の内容を、抜粋・再構成して特別公開する。
自分の本音がわからない
いかにも日本企業的な、「空気を読む」「折り合いをつける」ことが上手な人ほど、自分自身のことを見失っている可能性があります。
周囲の求めに応じようと頑張りすぎて、自分の意思さえも見失ってしまった状態。
組織に適応しなければと一生懸命にやってきた方ほど、その傾向が強くあります。
これまでよかれと思ってやったことが誤解されて伝わってしまい、もう疲れたから意見は言わないようにしよう、と考えている人もいるでしょう。
「愚直に相手のために尽くしてきた」人たちです。
「本音」と「建前」のギャップを見つける
そんなとき思い返してみてほしいのが、人とのコミュニケーションで違和感を持った場面です。
それは、あなたがあなたではない形に歪められた瞬間かもしれません。
外からのイメージと、自分の気持ちとの乖離。会社の中でやっていくために「建前」でやっていた言動が、切り取られ、あなたのすべてだと思われることへの反発。
ステレオタイプに当てはめられることへの苛立ち。考えていることを言う間もなく否定されたようなやるせなさ。
どうでもいいことは、違和感になりません。
これまで自分なりに組織の中で頑張ってやってきた。それなのに勝手に決めつけられた。
そんな、自負を踏みにじられたような、自分にとって大切なこととずれた瞬間に、違和感が発動するのです。
「自分らしさ」に答えはない
あなたが思ってきたことは、体験してきたことは、あなたそのものです。無意識に感じ取ったことは、そう簡単に「なかったこと」になんてできません。
だから、それを「弱音」や「不毛」と決めつけて、自らの口をふさがないでほしいなぁと願います。
そして、「自分がわからない」と悩む人は、もしかすると、「自分らしさ」にも答えがあると思ってしまっているのではないでしょうか。
「本当の私」という確固たるものをつかもうとすると、確かになかなか難しい。「本音」って考えれば考えるほど、迷宮入りしかねないですからね。
なので、もっとラフに、その場その場の心の動きでいいと思うのです。
「いつもこういうとき我慢が最後できなくて、これ言っちゃうな」とか、「こういう人と話しやすいな」とか、「なんか腹立つな」とかも含めて。
そのヒントが違和感なのです。