言うほど硬派じゃない
ホンダのコンパクトSUV「ヴェゼル」に新グレードの「RS」が登場。スポーティーなモデルにのみ与えられてきたホンダ伝統のネーミングだが、果たしてその仕上がりはどうか。FWDモデルの仕上がりをリポートする。
今も神通力はあるか
令和の今もRSは若者たちの、あるいは気持ちは若いオジサンたちの購買意欲をかき立てるマジックレターなのだろうか。もともとのレンシュポルトでも、ラリースポーツでもさらにはロードセーリングでも、その意味するところは何でも結構だけれども、最近のホンダの使い方を見る限り、やはり狙いは“スポーツ性”のアピールだろう。しかもモデルライフ途中からのいわば“テコ入れモデル”としてこの記号を使っているようだ。
とはいえ、令和のカスタマーはホンダにどれほどのスポーツ性を期待しているのだろうか、という疑問は残る。フラッグシップの「NSX」も「S660」もすでに姿を消し、伝家の宝刀「タイプR」も事実上時々しか発売されない限定モデルである。F1をはじめとしたモータースポーツに積極的に関わっているのは事実だが、Z世代にはとてもスポーツカーメーカーとは思われていないのではないか、と(余計なことかもしれないが)オジサン世代は心配してしまうのである。いやいや、「プレリュード」が復活したじゃないか! と息巻く人もいるだろうけれど、あちらは汗臭さを感じさせないもっと洗練されたGTであり、しかも600万円を超える値段で月販目標300台のスペシャルティークーペとなれば、現状をガラッと変えるほど売れるとは思えない。...