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松下幸之助が提唱した「ダム経営」を実践する極意とは?


会社を伸ばす社長、ダメにする社長、そのわずかな違いとは何か? 中小企業の経営者から厚い信頼を集める人気コンサルタント小宮一慶氏の最新刊『[増補改訂版]経営書の教科書』(ダイヤモンド社)は、その30年の経験から「成功する経営者・リーダーになるための考え方と行動」についてまとめた経営論の集大成となる本です。本連載では同書から抜粋して、経営者としての実力を高めるための「正しい努力」や「正しい信念」とは何かについて、お伝えしていきます。

「ダム経営」とは
経営に余裕を持つこと

経営には余裕を持つことも大切です。

松下幸之助さんは「ダム経営」を挙げておられます。

ダムに水が貯まっていると、日照りの日が続いても、下流に安定して水や電力を供給することができます。会社も同じように、ヒト、モノ、カネにいつも余裕を持った経営をしよう――というのが、「ダム経営」です。

そのためには、良いときに貯めておく習慣をつける必要があります。良いときに貯めておかないと、不況が来たときに安定した経営ができません。

リーマンショックや東日本大震災、コロナショックで、そのことが身に染みた経営者が沢山いたことでしょう。良いときに必ず貯めておいて、しんどいときにも安定してヒト、モノ、カネを持っていられるようにしなければならないのです。

当社がお手伝いさせていただいている会社の中に、機械の販売とメンテナンスを行っている会社があります。リーマンショックが起きたとき、この会社の扱っている機械が売れなくなってしまいました。不況のため、お客さまは設備投資をしなくなります。むしろ、自分の会社をやっていくのが精一杯というお客さまも多いのです。

しかし、その会社は、良いときにお金を貯めておいたことで余力があったのです。

一方、余裕のないお客さまは、耐久年数が過ぎてしまった機械であっても、1年でも長く使いたい。そこで、この会社は困っておられるお客さまのために、何ができるかを考えました。機械は買っていただけないので、その分社内では人が余り気味になります。

そこでお客さまのところへ出向き、機械を買ってもらうのではなく、今ある機械を1年でも半年でも長く使えるようにメンテナンスをして差し上げるようにしたのです。

そうすると、お客さまはとても有難いと思ってくれる。つまり、お客さまのために良い仕事ができたことになるわけです。

そして景気が良くなったときには、お客さまは機械を買い替えます。その場合、景気が悪かったときに親切にメンテナンスをしてくれた会社が選ばれるのは当然です。

景気が良くなったときに誰が勝つかは、景気が悪いときにすでに決まっているということです。

これは「ダム経営」と「お客さま第一」がもたらすものです。

辛いときでも余裕を持てるかどうかは、
実は“良いとき”にかかっている

もし、会社に余裕がなかったら、不況になったとき、商品は売れませんから従業員を減らさなければならないだろうし、そもそも資金の回収や稼ぐことに時間を取られてお客さまに親切にしている暇などないでしょう。

これでは、いざ景気が回復したときには、人はいないしお金は無いし、お客さまには見捨てられており、次の勝負は決まっています。

経営とはそういうものです。

だから、良いときも悪いときも、安定して経営ができることが大切なのです。

もちろん、景気の波には勝てません。どんなに良い会社であっても、業種によっては不景気になれば買ってもらえないものは買ってもらえないのです。

そんな辛いときでも余裕を持てるかどうかは、実は“良いとき”にかかっているわけです。製造業など景気の波による業績のぶれが大きい企業は、「自己資本比率」を高めておく必要があります。数字的に会社を見る目も大切です。

(本稿は『[増補改訂版]経営者の教科書 成功するリーダーになるための考え方と行動』の一部を抜粋・編集したものです)

提供元:ダイヤモンド・オンライン

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