都会派は明朗快活
ホンダのコンパクトSUV「ヴェゼル」にスポーティーな新グレード「RS」が追加設定された。ベースとなった4WDのハイブリッドモデル「e:HEV Z」との比較試乗を行い、デザインとダイナミクスを強化したとうたわれるその仕上がりを確かめた。
ホンダファン御用達の追加仕様
ヴェゼルに今回追加されたRSといえば、あの「タイプR」ほど暑苦しくないスポーツグレードとして定番化している。モデルライフ後半期のテコ入れのために登場する“スポーツカー好きのホンダファン御用達”のバリエーションという意味では、今回のヴェゼルRSも「シビック」や「フィット」のそれと同様といっていい。
今のシビックとフィットのRSは、モデルライフ折り返し地点といえるマイナーチェンジ時に追加されている。思い返してみれば、先代ヴェゼルにRSが用意されたのも、デビューから2年強が経過した最初のマイチェン時だった(先代ヴェゼルは長寿だったこともあり、2度目のマイチェンもあった)。
「N-ONE RS」にしても、初代はやはりマイチェンからの追加だったが、2代目のそれは2020年末の2代目そのもののデビュー時に最初から用意された。また、今のヴェゼルも2024年春にマイチェンを済ませており、今回のRSはそこからさらに約1年半後の追加とされた。モデルライフ後半というより、これは末期に近い……のかもしれない。
いずれにしても、個々のクルマで販売や開発の事情は異なるわけで、RSのあつかいもお約束があるようで、厳密にはないということだ。
いっぽうで、内外装の要所をスポーツテイスト仕立てにしつつ、パワートレインはノーマルのままか、少なくとも大きく手は入れず、メカニズムのキモは主にシャシー方面……というのが、近年のRSで共通する約束事である。実際、今回RSに積まれる1.5リッター直4エンジンを源流とするe:HEVのハイブリッドパワートレインは、普通のヴェゼルと寸分のちがいもないという。...