都会の星に輝きを
2020年に上陸したメルセデス・ベンツの3列シート7人乗りSUV「GLB」も、いよいよモデルライフの最終章に。ディーゼル車の「GLB200d 4MATIC」に追加設定された新グレード「アーバンスターズ」に試乗し、その仕上がりと熟成の走りを確かめた。
有償オプションを標準装備化
試乗車が「メルセデス・ベンツGLB」だと聞いて、たしか1年前に乗ったのになぜまた? と首をかしげた。前に乗ったのはディーゼルの4WDだったから今度はガソリン車なのかなと思ったら、同じGLB200d 4MATICだという。ただし、その後に「アーバンスターズ」と続いている。つまり、新グレードなのだ。装備が充実して上質な内外装を持つお得なモデルということである(参照)。
具体的には、有償オプションだった「AMGレザーエクスクルーシブパッケージ」や「AMGラインパッケージ」に含まれる多くのアイテムを標準装備化した。ブラックカラーの「20インチAMGアルミホイール」と本革シートで高級感をアップさせている。機能面では「アダプティブダンピングシステム付きサスペンション」で乗り心地とハンドリングの向上を図っているのがポイントだ。
アーバンスターズはGLBだけではない。ほかに「GLA」「CLA」「CLAシューティングブレーク」「Aクラス」にも設定される。いずれも「MFA2(Modular Front Architecture 2)」プラットフォームを用いるFFベースのコンパクトモデルだ。メルセデス・ベンツのなかではエントリークラスの位置づけと言っていいだろう。比較的安価であり、収益を上げるためにはある程度の数をさばかなければならないが、近年は販売台数が減少傾向にあるのは事実だ。テコ入れが必要なのは理解できる。
ただ、アーバンスターズというネーミングはちょっと微妙な感じがする。メルセデス・ベンツらしくない響きなのだ。直訳すれば「都会の星」、意図をくみ取るならば「都市生活を輝かせる」ということになるだろうか。洗練されていてあか抜けたセンスを持つモデルであることを表現しようとしているのかもしれない。メルセデス・ベンツは無機質な合理性が特徴だと感じられるのだが、これはあまりに情緒的だ。本国ではこのようなグレードは存在していないようで、日本の独自企画だと思われる。ブランドの若返りを狙っているとしても、ポジティブに受け取られるかはなんとも言えない。...