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AIが進展すればするほど、人間自身が考えなくてはならなくなる理由


シンガポール国立大学(NUS)リー・クアンユー公共政策大学院の「アジア地政学プログラム」は、日本や東南アジアで活躍するビジネスリーダーや官僚などが多数参加する超人気講座。同講座を主宰する田村耕太郎氏の最新刊、『君はなぜ学ばないのか?』(ダイヤモンド社)は、その人気講座のエッセンスと精神を凝縮した一冊。私たちは今、世界が大きく変わろうとする歴史的な大転換点に直面しています。激変の時代を生き抜くために不可欠な「学び」とは何か? 本連載では、この激変の時代を楽しく幸せにたくましく生き抜くためのマインドセットと、具体的な学びの内容について、同書から抜粋・編集してお届けします。

AIが生成したデータには
間違いや偽物も混じっている

世界中で今、人間がAIを信頼してどんどんAIに調査や分析を任せるようになっている。

結果として、人間が自ら調査したり、分析したりしたわけではない情報がネット上にあふれてきている。

つまり、AIは「AIが生成したデータ」を食べて情報を生成するようになっている。そもそも、AIが生成したデータには間違いや偽物も混じっている。

しかし、それがネット上に拡散され、それを使ってさらに正確さがない情報や、偽情報がネットを通じて世界に拡散されている。

すると、さらに信用できない情報ばかり我々の身の回りにあふれてくる。それをもとに私たちは日々の判断をするようになると、どんどん間違いが増していくのだ。

どんなに高品質なモデルのAIでも、質の悪い情報ばかり扱っていたら賢いAIにはなれない。

ということを防ぐために、結局我々人間は原点に戻り、人力で情報や知識を調査し、分析し直さなければならなくなる。

AIの未来は、人間の知識次第

これはたとえれば、大谷翔平選手の前の通訳であった水原一平氏が起こした事件のようなものである。

一見優れた通訳者に見える人間を信用しきって、すべてを任せてしまうと、実は大変なうそつきに騙されることになるということだ。

彼の問題に気づいた大谷選手は、水原氏とは縁を切り、さらに英語を学び、まわりとのコミュニケーションがとれるようになり、成績もチーム状態も彼の英語能力も「三方よし」でよくなっている。

私もシンガポールで中国語しか話せない本土のリーダーたちと、話すことがある。

私は、中国語はあまり話せないので通訳を付けるときがある。中国語ができなくても、ちゃんと通訳されているか、見抜けるくらいになれるように中国語も学ぼうと思う。

つまり、AIと言ってもAIの未来は人間の知識次第なのだ。

我々もまだまだやることはあるし、我々が考えることや調べることをやめたら、AI時代も危ういものになってしまうのだ。

(本稿は『君はなぜ学ばないのか?』の一部を抜粋・編集したものです)

提供元:ダイヤモンド・オンライン

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