新種の都市移動体
後席の定員をぜいたくにも2人としたショーファードリブン仕様「トヨタ・アルファード スペーシャスラウンジ」のPHEVに試乗し、ドライバーと後席ゲストの立場で味わったそれぞれの印象を報告。さらに、同じ後席2人乗り仕様である「レクサスLM」とのちがいも確かめた。
コンセプトカーをほぼそのまま市販化
2024年末のアルファードと「ヴェルファイア」(以下、アルヴェル)の一部改良に合わせて、注目のバリエーションが2つ追加された。
ひとつはプラグインハイブリッド車(PHEV)だ。2.5リッター直4エンジン、メインのフロントモーターと4WD用のリアモーター、18.1kWhという総電力量のリチウムイオン電池といったパワートレイン構成は、出力やトルクともども「クラウン スポーツ」や「クラウン エステート」と共通である。もっとも、「メインは都市部での移動、待機時間も長い」といったVIPの移動用途に照らすと、アルヴェルでこそPHEVのメリットは大きい。
もうひとつはアルファードに用意されたスペーシャスラウンジである。通常は2列4〜6人用の座席が置かれる間に超豪華な2席だけを配置したショーファードリブン特化型のバリエーションだ。そのアイデアが最初に披露されたのは、アルヴェルを製造するトヨタ車体が2023年のジャパンモビリティショーに出展したコンセプトカーである。トヨタ車体は、厳密にはトヨタとは別会社だが、今やアルヴェルの企画開発も担当した「CVカンパニー」にはトヨタ車体も深く組み込まれている。
ショー当時は「反響やニーズがあれば市販化も検討」としていたが、最大の売りである後席形状をはじめ、ウルトラスエードの天井、ハンガー、カーテン、後席足もとにあつらえられたトレーや冷蔵庫……まで、コンセプト時点ですべて備わっていた。また「市販するなら持ち込み登録を想定」という販売手法までが、当時から言及されていた(実際にそうなった)から、すでに発売は確定していたのだろう。あれからほぼ唯一といえる変更点は、ベース車両がアルファードになったことだ。ご記憶の向きもあるかもしれないが、ショーに展示されたコンセプトはヴェルファイアだった。...