完全無欠のハイパフォーマー
「アウディRS 6アバント」にエンジンパワーを630PSに強化したその名も「パフォーマンス」が登場。この4リッターV8ターボユニットとアウディの技術の粋を集めたシャシーの組み合わせはまさに完璧。歴代のRSモデルが追求してきた世界観を100%体現したモデルといえるだろう。
これが最終進化形
2023年をもって「R8」の生産が終了した現在、アウディスポーツの事実上のフラッグシップといえるのがRS 6アバントだ。同等エンジンを積むアウディRSとしてはSUVの「RS Q8」もあるが、スポーツ性や機動性という意味では、やはり、より低重心かつ軽量なRS 6アバントに軍配が上がる。
それに、好事家ならご承知のように「S」の上をいく「RS」を初めて冠したアウディは、1994〜1995年に生産された「RS2」である。RS2は当時の「80アバント」をベースに、ポルシェと共同開発された高性能モデルだったから、こうしてアバントがトップに君臨するのは、アウディスポーツの由緒としては正しい姿ともいえる。ちなみに、RS 6アバントと骨格を共有するバリエーションは「RS 7スポーツバック」だけで、RS 6のセダンが用意されないのがまたアウディらしい。
今回のパフォーマンスは、そんなRS 6アバントのポテンシャルをさらに引き出したモデルだ。パフォーマンスは先代末期にも登場した最終進化形的な存在で、今回のベースとなっている5代目「A6/S6」も国内発売からすでに5年が経過しており、現行RS 6アバントもすでに店じまいに向けたプログラムになりつつあると考えるのが自然だ。
実際、次期A6の主力はバッテリー電気自動車(BEV)専用設計となってこの2024年内に、そしてエンジンを搭載する従来型A6の後継機種は「A7」の名で2025年に発売予定とのウワサもある。アウディはその2025年までにエンジン=内燃機関の開発をやめて、2026年以降に発売する新型車はすべてBEVとする計画をアナウンスしている。それを信じれば、新しいA7が内燃機関を積んだ最後の新型アウディということになるのかもしれない。まあ、最近は急進的なBEV計画を見直す欧州メーカーが増えているので、今後のアウディも路線変更する可能性はなくはないけれど。...