理性的かつ情緒的
「メルセデス・ベンツGLCクーペ」がフルモデルチェンジ! 全体のスタイリングこそ大ヒットした先代モデルと大きく変わらないが、中身はメルセデスの最新コンポーネンツにごっそりと置き換わっている。400km余りのドライブで進化のほどを探ってみた。
カッコと機能性をより高次元で
メルセデス・ベンツのベストセラーSUV「GLC」が7年ぶりの全面改良を受けて、ニッポン上陸を果たしたのは2023年春のこと。その新型GLCを追うように、同年秋に登場したのが新型GLCクーペである。
中身は新型GLCと同じで、先代のホイールベースを15mm延ばして後席居住空間と荷室を広げ、実用性と快適性の強化を図っている。目新しいのはエレクトロニクス関連で、「Sクラス」譲りの縦型11.9インチ(約30cm)の大型ディスプレイやら先進運転支援システム、それにリアアクスルステアリング等の最新テクノロジーを投入している。
GLCとの明瞭な違いはもちろんBピラー以降のデザインである。ルーフがなだらかに下がって、クーペらしいスタイルに仕上がっている。リアのドアが違う。テールゲートが違う。テールライトが違う。ごめんね。文章では説明しにくい。テールライトは点灯後にオフにすると、連続する小さな赤いLEDがピカピカ光ってからスーッと消える。あっ、あっ、あっ、イミテーション・ゴールド♪の替え歌……にしては出来が悪い。
ということはともかく、ファストバックのクーペだから、GLCより後席の居住空間も荷室の容量もちょっぴり狭い。とりわけ荷室はVDA方式でGLCの620〜1680リッターに対して、545〜1490リッターにとどまる。しかして、先代GLCクーペは500〜1400リッターにすぎず、これに比べれば大幅増。先代GLCが550〜1600リッターだったことを知れば、十分である。とも言える。空力もCd=0.29から0.27に向上しており、カッコよいという情緒的な部分と機能的な部分の両立をより高い次元で実現しようとしていることが分かる。...