溶け合うほどに濃密
第2世代スーパーシリーズの旗手となった「マクラーレン720S」の後継モデル、「750S」が上陸。「ブランドのDNAを忠実に具現するマクラーレン史上最も軽量で最もパワフルなモデル」とうたう、ミドシップスーパーカーの走りを公道で試した。
耳に心地よいエキゾーストノート
マクラーレン750Sはマクラーレン720Sの改良進化版で、車名のとおりに最高出力が720PSから750PSに引き上げられた。という事前情報を頭に入れたうえで試乗して、驚いた。正直、一般道では720PSと750PSの違いはわかりかねるけれど、細部に至るまで、あらゆる部分が大きくリファインされていたからだ。
センターコンソールに縦長のタッチスクリーンが配置され、その下にスターターボタンやシフトセレクターのスイッチが並ぶというインテリアのレイアウトは720Sで見慣れたもの。スターターボタンを押して、ミドシップされる排気量4リッターのV8ツインターボエンジンを始動する。
都心のビルの地下にある駐車場を出発してまず気づくのは、エキゾーストノートが変わったということ。らせん状の通路をぐるぐる回りながら地下4階から地上へ向かうと、それほど広いとはいえない通路内の壁に排気音が反響する。その音が、720Sより明らかに軽やかになり、澄んでいる。
720Sの音はまんまレーシングマシンというか、「いい音にしたからって速くなるワケ?」というある種の潔さがあって、それはそれで納得できる姿勢だった。けれども、やはり一般道を走るにあたっては、耳に心地よい音というのはスポーツカーの大事な要素だ。
新開発したというスポーツエキゾーストが奏でる音は、720Sの重低音の効いた迫力のあるものから、伸びやかなテノールに変わった。地下4階から地上に上がるまで窓を全開にし、アクセルペダルの操作に応じて表情を変える音色を楽しむ。...