BMWの神髄 ここにあり
「BMW X5」の最新モデルから「xDrive50e Mスポーツ」をピックアップ。伝家の宝刀である直6ユニットに強力なモーターと大容量の駆動用バッテリーを組み合わせた、リッチな電動パワートレインの魅力をリポートする。
「45e」から「50e」へ
現在、日本で買えるBMWのプラグインハイブリッド車(PHEV)はMブランドの「XM」も含めると4モデル。外観的な識別点に乏しいこともあって認識が薄かったが、直近でいえばG30系「5シリーズ」の販売の過半を「523d」とともに占めていたのが「530e」だったというから、実は結構な数が走っていることになる。普通充電のみの対応ではあるものの、乗る時間や距離がある程度定まっている都市部のユーザーにとっては、環境負荷的にもランニングコスト的にも効率よく乗れるBMWということになるのだろう。
が、530eと、その下位にあたる「330e」に搭載される内燃機はB48型の2リッター直4ユニットだ。あるいは、Mが手がけるXMは純然たるM銘柄だけにS68型の4.4リッターV8を搭載している。いかにもBMWらしいストレート6を搭載するPHEVはどれかといえば、B58型を搭載するこのX5ということになる。
G05系X5は、2023年春にBMWが言うところのライフサイクルインパルス(LCI)、つまりビッグマイナーチェンジを受けているが、その際にPHEVのグレードは「45e」から「50e」へとアップデートされている。その内訳は内燃機側のパワーが286PSから313PSへと27PS向上。モーターも112PSから197PSと、85PSも向上した。結果、総合アウトプットは394PS/600N・mから489PS/700N・mとひと回り以上はパワフルになり、例えば0-100km/h加速は5.6秒から4.8秒と動力性能には歴然とした差異がもたらされている。
一方で搭載バッテリー容量の拡大と効率向上も相まって、EV走行換算距離はWLTC値で最大110kmと、45eに対して2〜3割ほど延長された。その際の最高速は140km/hと、日本の高速道路なら追い越しも含めた能力が十分担保されている。ちなみにバッテリーの容量は29.5kWhと、数値的にはXMが搭載するそれと同じだ。普通充電のみの対応となるため、日本の200V・3kW仕様であれば空からの満充電には10時間程度は要することになるだろう。...