魂がこもっています
タイにあるホンダの最新鋭拠点で開発が進められ、インドで生産される新しいコンパクトSUV「WR-V」。2023年12月の正式発表を前に、200万円台という価格が実現できた理由や先行する「ヴェゼル」との違いを開発責任者に聞いた。
ライバル車以上の割安感を実現
ホンダWR-Vは「200万円台前半」といわれる価格帯が最大のツボといっていい。その価格設定は、同じ国産エントリーSUVの「ダイハツ・ロッキー/トヨタ・ライズ」(ただし、現在出荷停止中)の純エンジン車とハイブリッド車のちょうど中間点……という戦略的なもの。純エンジン車の比較ではWR-Vのほうが高価だが、かわりにエンジンがより余裕のある1.5リッターで、車体サイズも1〜2クラス大きい。
ある意味でロッキー/ライズ以上の割安感を実現できた最大の理由は、WR-Vがインドで生産されることだ。また、開発も日本ではなく、タイ拠点でおこなわれた。
今回の取材は11月上旬に実施されたのだが、WR-Vの開発責任者である金子宗嗣さんは、その直前に約5年にわたるタイ駐在から帰国したばかりだった。
「今回のWR-Vを開発したタイの“ホンダR&Dアジアパシフィック”は、ホンダではアジア最大の四輪開発拠点となります。大規模なCAE(Computer Aided Engineering)を使った一部のシミュレーションなどは日本でおこなってもらいますが、それ以外は1台をほぼまるごと開発できる機能をもっています。これまでもインドネシアで生産される『ブリオ』や『BR-V』、スモールセダンの『アメイズ』、そしてこのクルマとはまた別のWR-Vも、タイで開発されました」
ホンダといえば日本で目立って売れているのは軽自動車の「N-BOX」だけ(?)で、それ以外でクラストップに食らいついているのは「フリード」と「ヴェゼル」くらいか。
さらにいうと、このなかでグローバル商品といえるのはヴェゼルのみで「シビック」や「アコード」「CR-V」などのグローバルホンダは、少なくとも台数では国内で明確な存在感を示せていない。シビックは部品不足による供給難を差し引く必要があるにしても、CR-Vにいたっては国内販売自体をやめてしまった。...