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【認知行動療法の世界的権威が明かす】一瞬にしてあなたをネガティブ思考から解放する11ヵ条


Photo: Adobe Stock
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スタンフォード大学・オンラインハイスクールはオンラインにもかかわらず、全米トップ10の常連で、2020年は全米の大学進学校1位となった。
世界最高峰の中1から高3の天才児、計900人(30ヵ国)がリアルタイムのオンラインセミナーで学んでいる。そのトップがオンライン教育の世界的リーダーでもある星友啓校長だ。全米トップ校の白熱授業を再現。予測不可能な時代に、シリコンバレーの中心でエリートたちが密かに学ぶ最高の生存戦略を初公開した、星校長の処女作『スタンフォード式生き抜く力』が話題となっている。
ベストセラー作家で“日本一のマーケッター(マーケティングの世界的権威・ECHO賞国際審査員)”と評された神田昌典氏も、
「現代版『武士道』というべき本。新しい時代に必要な教育が日本人によって示されたと記憶される本になる」
と語った本書の要点と本に掲載できなかった最新情報をコンパクトに解説する本連載。
6/18に「情報7daysニュースキャスター」、7/2に「朝日新聞be on Saturdayフロントランナー」出演で話題の著者が、「ネガティブ思考との正しい向き合い方」をお届けする。

以前、この連載では、ネガティブな気持ちを無理やり忘れようとしたり、人に相談することに依存してしまうと、逆効果なだけでなく、心や体に悪影響を及ぼしてしまう。

そんな意外なネガティブ思考の事実について見てきました。

そもそも、ネガティブを根こそぎなくそうというのも非現実的です。

というのも、ネガティブに感じたり考えたりするのは人間にとって必要な能力だからです。

今回は、ネガティブ思考がなぜ私たちの心にとって必要か。

そして、それを理解したうえでどう向き合っていくべきか、そのヒントを見ていくことにしましょう。

ネガティブ思考の進化論

なぜ、ネガティブ思考が私たちの心に必要なのか?

その答えは至ってシンプル。

ネガティブな感情や思考のおかげで、失敗を繰り返さなくてすんだり、より正しい決断ができたりするからです。

肝心な問題を間違え、模擬試験で落第点をとり、ガッカリ。

同じ間違いを繰り返さないよう、本番のテストでは大成功。

いい人そうなので、本当は信じたいけれど、あえて疑ってかかる。

悪い予感は的中。ブラックセールスにひっかからないですんだ。

こうした事例のように、ネガティブな心の働きがあるからこそ、うまく改善に向かっていけたり、より注意深く行動したりできるのです。

そのため、ネガティブな心の働きは、人間の進化の歴史の中で、私たちの脳のしくみにしっかりと刻まれてきたのです。

我々の祖先が天敵に囲まれ暮らしてきた中で、同じ過ちを繰り返すと生命の危険にさらされる。

そこで、強烈なネガティブ感情があることで、二度と同じ間違いをおかさないですむ。

ネガティブ思考の力を身につけたからこそ、我々の祖先は厳しい自然淘汰を生き抜くことができたのです。

嫌なことが記憶に残りやすい理由

だからこそ、ネガティブな感情は、ポジティブな感情よりも強いのです。

実際、近年の脳科学の研究で、ネガティブな感情に対する脳の反応が、ポジティブな感情への反応より、断然強いことが明らかにされてきました。[1]

これは「ネガティビティ・バイアス」(negativity bias)と呼ばれます。

たとえば、とっても幸せなディナーのひと時も、店員の去り際の不快なひとことで、台無しになることもあります。

つまり、幸せに感じた時間が断然長くても、去り際のひとことによって、ディナー自体が最悪の体験として思い出に刻まれてしまうのです。

このように、ポジティブな感情より、ネガティブな感情が印象に残りやすいのは、脳の基本的なメカニズムなのです。

だからこそ人間の心は難しい。

人間の心には、ネガティブ感情に反応できる力が元々備わっています。

しかも、それがポジティブな心の機能より強く働いてしまう。

だからといって、その機能を無理やり抑え込もうとすると、心に負担となり、身体に悪影響が出かねません。

かといって冒頭で触れたとおり、人に相談するのも気をつけなくてはいけない。

では、私たちはどうすればいいか?

ネガティブ感情を無理やり押し込めるのではなく、ネガティブ感情とうまくつき合っていけるよう、心構えを養っていくのです。

これまでそのメソッドは、心理療法の分野でいろいろ確立されてきました。

その有効な方法の一つが、拙著『スタンフォード式生き抜く力』で詳説した「マインドフルネスの実践」により、自分の心と落ち着いて向き合う習慣をつけることなのです。

この本の中にもあるとおり、マインドフルネスによるメンタルの強化は科学的にもお墨付きです。

事実をひん曲げる「11の小悪魔」たち

ここでは、もう一つ、心理療法のメソッドに欠かせない考え方を紹介しておきましょう。

とても大事なことは、自分がどんなネガティブ思考に陥ってしまう傾向があるかを知っておくことです。

自分自身の傾向について知っておけば、いざネガティブ思考に陥ったとき、冷静に対処しやすくなります。

ある出来事でとてもネガティブになっている。

なぜそうなっているのか。

そこにはネガティブに考えやすい人間が誰しも持っている心の傾きがあるからだ。

ネガティブ思考になっても、そんな冷静な対処ができると、心がラクになります。

ここでは、認知行動療法の世界的権威であるスタンフォード大学バーンズ教授のベストセラー『Feeling Good』から、人間の心が陥りやすいネガティブな心の働きを11個、ご紹介します。[2]

●2.極端な一般化:一回しか起きていないのに、いつでもそうだと決めつけたり、一部を見ただけで、全体がそうであると思ったりなど、一部から全体を決めつけようとする。

●3.フィルターに通す:人はすべてを見ずに、ある事柄だけに着目して判断しがち。ほめてもらっているのに、批判されたことだけが気にかかるなど。

●4.いいことを認めない:ポジティブなことが起きても、そのまま受け入れられない。うまくできたのに「単なる偶然」とか、ほめてもらっても「気を遣われているだけ」と思うなど。

●5.気持ちの決めつけ:相手の気持ちや考えを疑いなく決めつけがち。瞬間のしかめっつらを見て、相手が自分を嫌っていると決めつけるなど。

●6.未来の決めつけ:将来に悪い出来事が待ち受けているとか、いいことが起きないなど、決めつけてしまう心の傾向。失恋直後に恋人はもう一生できないと悲しみにふけったりするなど。

●7.拡大解釈、過小評価:物事を大きすぎ、もしくは、小さすぎに解釈する傾向。一回の小さなミスに心を乱され、目の前のチャンスもたいしたことがないと見すごすなど。

●8.感じたら事実:自分が感じただけなのに、一方的に事実と決めつける傾向。大親友の態度がそっけないと感じただけで、自分は嫌われていると決めつけるなど。

●9.「すべき」思考:何かを「すべき」だと決め込み、実現困難な期待を押しけてしまう。状況が一変し、実現困難な目標でも「すべき」と思い込んでつらいと思うなど。

●10.レッテル貼り:偶然だったり、一回切りの出来事から、相手の性格を決めつけてしまう。偶然起きたミスを見て、「できない人」と結論づけるなど。

●11.自分の責任:冷静に考えればすべてが自分の責任ではないのに、すべては自分の責任だと思い込む。自分が遅刻したせいで運動会が中止になったと決めつけるなど。

このように、冷静に考えればとるに足らない出来事であっても、私たちはネガティブ思考でいっぱいになりがちです。

つまり、事実をネガティブな方向にひん曲げる「小悪魔」たちが、私たちの心には潜んでいるのです。

まず、この「小悪魔たち」を意識すると、自分のネガティブ感情と上手につき合えるようになります。

より具体的なネガティブ思考の見直し方を知りたい方は、拙著『全米トップ校が教える自己肯定感の育て方』も参考にしていただければ幸いです。

(本稿は『スタンフォード式生き抜く力』の著者・星友啓氏による特別寄稿です)

【参考先】
*1 Ito, Tiffany & Larsen, Jeff & Smith, Kyle & Cacioppo, John.(1998). Negative Information Weighs More Heavily on the Brain. Journal of personality and social psychology. 75. 887-900. 10.1037/0022-3514.75.4.887.
*2 Burns, David D. Feeling Good: The New Mood Therapy. Rev. and updated. New York: Avon Books, 1999.

提供元:ダイヤモンド・オンライン

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