優れたリーダーはどのように考え、行動しているのか?
リーダーにとって必要な資質や能力を高める、100の習慣を大公開!
本連載の著者はこれまでに国連や世界銀行グループ、政府、学校など様々な組織のリーダーへ、コーチングをおこなってきた、英国の超一流コーチ、ナイジェル・カンバーランド氏。
その経験から導き出した、リーダーとしての成功に近づくために欠かせない考え方や習慣、スキル、人間関係、行動をまとめたのが『ありのままの自分で人がついてくる リーダーの習慣』です。本書の刊行を記念し、その内容の一部を特別公開します。
では、さっそく、よりよいリーダーになるための一歩を踏み出しましょう。
成功するリーダーは悪いニュースをきちんと伝え、
成功しないリーダーは嫌な問題を先送りする
リーダーには、周りに厳しいメッセージを伝えなければならないときもあります。しかも、その準備の時間を十分に取れない場合が少なくありません。
リーダーシップは人気投票ではありません。ときには心を鬼にして、相手から冷酷だと思われてしまうような決断を下さなければなりません。例を挙げましょう。
・会社の方針やビジョンを受け入れ、従ってほしいと告げる
・進歩が見られないことへの不満を告げる
・職場の雰囲気を悪くしているメンバーを注意する
・人手が足りないという理由で、メンバーの休暇申請を取り下げる
・注目度の高い新規プロジェクトを受注できなかったと報告する
・チームが期待していた応募者を面接した結果、よい印象が得られなかったと知らせる
・熱心に働いているチームメンバーに、昇進候補から外れたことを伝える
リーダーとしての力量が問われるのは、悪いニュースを伝えるときです。難しいメッセージこそ、きちんと伝えなければなりません。そうしなければ、チームは間違った考えや期待を抱き、モチベーションや生産性に悪影響を与えてしまうからです。
簡単なことではありませんが、悪いニュースを伝えるには、プロに徹することが必要です。メンバーは、ショックを受ける、動揺する、悲しむ、混乱する、怒る、といった反応をすることがあります。それらに対応する準備をしておきましょう。
先延ばしをやめる
相手を動揺させたり、嫌われたりすることを恐れて、ネガティブなメッセージを伝えるのを避けてはいけません。悪い知らせを告げる、反省会を開く、厳しい意見を伝える、メールを書く、といったことは、先延ばしにしても何の得にもなりません。チームは厳しい真実を知るのが早ければ早いほど、問題に早く対処し、失敗から学び、改善計画を立てられるようになるのです。
「伝え方」で手を抜かない
悪いニュースや批判的な意見を相手に知らせるときは、しっかりと準備して伝えることが重要です。時間をかけて、会話の内容を考え、メールの下書きをしましょう。一通り終わったら、いったん立ち止まり、文章を読み直したり、信頼できる同僚に確認してもらったりしましょう。
言い方が厳しくなりすぎないように気をつけながら、明確で要点を押さえたメッセージを誠実に伝えましょう。頼まれたことを断る場合でも、同僚に建設的な批判を述べる場合でも、事実を簡潔に話し、自分の見解や意見を添えましょう。
できる限り、周りに人がいる場所ではなく、一対一の場でメッセージを伝えます。直接会えない場合は、お互いの顔が見えるビデオ会議を使いましょう。メールや手紙、電話は、フォローアップとしてのみ使用するのがベストです。
相手の反応を気にしすぎない
悪い知らせに対して相手がどんなに怒ったり動揺したりしても、それを個人的なものとして受け取らないようにしましょう。共感や同情を示し、相手が動揺したり混乱したりしても構わないと伝えましょう。相手に、あなたが伝えた内容を理解するための十分な時間を与えましょう。
(本稿は、ナイジェル・カンバーランド著、児島修訳『ありのままの自分で人がついてくる リーダーの習慣』を抜粋、再構成したものです)