“Z”の名の継承者
カワサキから、クラシックスタイルの新型ネイキッドモデル「Z650RS」が登場。「Z900RS」に続く新たなレトロスポーツは、モダンな2気筒エンジンを搭載しながら、走りにおいても古くからのファンを納得させる一台に仕上がっていた。
“イメージ優先”のマシンなのでは?
テスターの後藤は「Z1」オーナーである(参照)。高校時代に乗った「Z400FX」から始まり、アメリカに住んでいた20代後半は「Z900」や「Z1000J」などでレース活動もしていた。古くからZを乗り継いできたライダーからすると、今回のZ650RSは、とても気になるマシンだ。
兄貴分のZ900RSは、スタイルだけでなくカワサキ独自のサウンドチューニングで往年のZをほうふつさせるフィーリングをつくり出していた。ところがZ650RSに搭載されているのはツイン(並列2気筒エンジン)。これで昔のZらしいフィーリングがつくれるとは思えない。デザインだけZ900RSのようにした、イメージ優先のマシンなのではないかと試乗前は思っていた。ところがこの予想、いい方向へ外れることになったのである。
Z650RSに搭載されているツインエンジンは、低回転からトルクフル。2000rpmより回転を落とすとギクシャクしてしまうが、これ以上の回転を維持していればストリートをキビキビ走るのに十分なトルクを発生する。スロットルを開けると迫力ある吸気音が響き、180°ツインの歯切れのよい排気音と鼓動感とともに加速していく。Z900RS同様に、官能的なサウンドを考えたチューニングが行われているようだ。
低中速でのフィーリングは予想していたレベルだったのだが、驚いたのは高回転まで回した時だ。5000rpmを超えたくらいからパワーが盛り上がってきて、威勢のよい吸気音が大きくなり、加速力を高めていく。この時のフィーリングや排気音が、Z1や「Z2」にとてもよく似ているのだ。...