迷える幸せ
「日産アリア」は、さすが最新の電気自動車! とうならされる力作だ。2010年にデビューした「リーフ」で課題とされていたポイントを見事にクリアし、優れたドライバビリティーを手にしている。300km余りをドライブした印象を報告する。
忘れたかけたころに
いよいよ日本のEVかいわいもにぎわってまいりました。やはり現物が走りださないと、どんなに派手な前宣伝を流したとしても始まらないというものでしょう。それどころか、1年ほど前だが、知り合いから「あのキムタクが宣伝してたカッコいいクルマ、もう売ってないの?」と聞かれ、「いやいや、まだ売ってないんですよ」と答えたのは本当の話である。何しろアリアが発表されたのはほぼ2年前、先行受注限定車「リミテッド」の予約受け付けを開始したのが1年前、いかにコロナ禍での想定外の事情があったとはいえ、世間の印象が薄れても仕方のないことである。
ようやく実際のデリバリーが始まったアリアだが、ここまで引っ張った結果、トヨタ/スバルの新型EVとハンデなしでの“よーいどん”のタイミングとなった。ユーザーにとっては直接比較検討できる選択肢が増えたのは朗報である。リーフしか現実的な選択肢がなかった12年前とは打って変わって、今やEVのなかで比較できる時代になったのである。もっともデリバリーが始まったアリアはベーシックな「B6」(と「B6リミテッド」)だけである。他に91kWhの大容量電池を積む「B9」、およびモーターを2基搭載する4WD仕様が両車にラインナップされると発表済みだが、そちらについては確実なデリバリー時期などはまだ明らかにされていない。近ごろ納車遅れや受注の一時停止などはEVに限ったことではないが、なんとも歯がゆいことである。...