全国2700社が導入し、話題沸騰のマネジメント法「識学(しきがく)」の代表・安藤広大氏の最新刊『数値化の鬼』。「仕事ができる人」に共通することは、「数字で考えること」や「数値化のクセをつけること」だと言う。数字によって自分の不足を客観的に受け入れ、次の行動設定や行動変容につなげることによって、人は「急成長」する。「数字で人を見るな」「数字がすべてではない」ということはよく言われるが、「数字」は決して無視できない存在。この本では、「感情を横に置いて、いったん数字で考える」「一瞬だけ心を鬼にして数値化する」など、頭を切り替える思考法を紹介する。
「数をこなす」ためのすぐやる仕組み
頭のいい人の仕事の中身に共通する「型」とはなんでしょうか。
それは、個人に与えられた「年間や半年の目標」を「1日」に分解し、「PDCA」というフレームワークを使うことです。
「PDCA」とは、次の4つの略です。
仕事ができるプレーヤーは、「D」を増やすことが大事です。
「D(行動)」は、自分で考えて行動することです。
ここでよくある失敗が、次のようなものです。
「D」の中身が漠然としたままだと、行動量は減っていきます。
それを避けるのが、数値化の威力です。
目標のための目標、
「KPI」という概念
「KPI(Key Performance Indicator):目標を達成するための数値化された指標」という概念があります。
たとえば、目標が「英語を話せること」だとした場合、あまりに漠然としすぎています。その場合、「(英語を話せるために)英単語を1日10個ずつ覚える」「(英語を話せるために)英会話学校に週2回通う」などが「目標のための目標」、つまり「KPI」になります。
「1日10個ずつ」「週2回」など、ここで数字が入っているのに気づくと思います。
「KPI」は数値化されていないと意味がありません。
「英語を話せる」という目標のままだと、人によって「話せている、話せていない」にバラつきが出てしまいます。
しかし、正しく数値化ができると、誰が見てもズレがなく明らかです。
「分解」すればするほどベスト!
また、自分でコントロールすることができるのもポイントです。
「外国人と会話する」などの目標だと、相手がいるかどうかが左右してしまいます。
できるだけ、自分の行動だけで完結できるレベルに細かく設定できていることが大事です。
識学的には、日々の行動に迷いがないレベルにまで「KPIに分解できていること」が重要です。
1年や半年の目標を、1日ごとに分けたり、1週間で振り返るだけですから、自分でできるようにするのがプレーヤーとしての成長です。
ちなみに、私の知り合いの保険営業の人は、できる人ほどプレーヤー時代の手帳は真っ黒でした。例外はありません。
それは、アポの回数を増やすことをKPIにまで分解できている証拠です。
プレーヤー時代は、ここまで何度も述べているように、自分に対して甘くならないことです。心を鬼にして、自分の不足を受け入れるのが大事です。
「行動制約」を明らかにする
それでも行動できないのであれば、おそらく、あれこれと考えて感情が絡んでいるのでしょう。
訪問先に苦手な人がいたり、営業で断られるたびに落ち込んだり、行動を止めるものは、人間関係が絡んでいることがほとんどです。
それを乗り越えるのも、数値化が役に立ちます。
漠然と悩んでいるときは、「ファクト(事実)」が何なのかを確認することです。
感情を数字に置き換えるのがポイントです。
たとえば、他人からいちいち嫌みを言ってこられるとします。
どんな単語にイラっとしたのか。その回数を数えるのです。
「D」の行動量が減るのであれば、その回数を減らすための方策を練らないといけません。そうやって、行動障壁を取り除いていきましょう。