自信がみなぎる
「EQC」からスタートしたメルセデス・ベンツのBEVラインに、コンパクトな3列7人乗りSUV「EQB」が登場。その走りに、既存のモデルと違った新しさはあるのか? 国内での発売を前に、出力の異なる2グレードで確かめた。
パッケージングの損はない
戦略を加速させる欧州勢にあって、ことモデル数という点でみれば先頭をひた走るのがメルセデスだ。SUVラインナップではEQCと「EQA」、専用アーキテクチャーで構成されるセダンは「EQS」と「EQE」、そして商用系の「EQV」と、既に5車種が本国では扱われている。
政治的背景が大きいとはいえ、ちょっと目を離した隙に……という感さえある怒涛(どとう)の展開は彼らのBEV普及に対する気持ちの表れなのだろう。パワートレインを巡る議論は極端になりやすいが、ともあれ次の時代を開くのはわれわれだというメルセデスの強烈な自信はビシビシと伝わってくる。クルマ屋としてそこは冷静に観察しておかないと、とは思う。
そんな彼らの第6のBEVがEQBだ。車名が示す通り、ベースモデルは「GLB」となる。車格は全長がわずかに長いだけで両車ほぼ同一。そしてホイールベースはピタリ同じ。日本車で言えば「トヨタRAV4」や「日産エクストレイル」あたりと同級のユースフルなサイズだ。
懸念されるのはBEV化によるパッケージ的な損失だが、そんな心配をものともせず、GLBの大きな特徴となる3列7シーターの選択肢はEQBでも継承されている。2列5シーターの標準モデルでは荷室床下の容量がやや削られるが、本質的な使い勝手に大差はない。現行「Aクラス」の登場時は、床一面にバッテリーを積むBEVへの拡張性についてエンジニアに問うと言葉を濁していたMFA2プラットフォームだが、そのポテンシャルがいよいよ表れてきたなという感がある。...