俺たちにはMINIがある
すっかり大きくなったMINIシリーズのなかでも一番大きいのが「MINIクロスオーバー」だ。ラインナップで唯一のプラグインハイブリッド(PHEV)モデル「クーパーS EクロスオーバーALL4」に試乗し、最新モデルの仕上がりを試した。
乗りたかったPHEV
MINIクロスオーバーのハイブリッド、クーパーS Eに乗り込み、ダッシュボード中央のトグルスイッチ、現代のMINI乗りにはおなじみのスタート&ストップのスイッチを押す。けれど、ウンともスンともいわない。この場合のウンともスンともとは、内燃機関(ICE)のサウンドと振動、ということになるわけですけれど、プラグインハイブリッド(PHEV)なのだから当然といえば当然である。
シフトレバーをDレンジに入れ、アクセルペダルを慎重に踏み込む。パーキングブレーキが自動的に解除され、電気の力で無言のまま走り始める。2017年に上陸した2代目MINIクロスオーバーは、MINIのくせに「ゴルフ」クラスにまで成長しているのはご存じの通りである。前輪駆動になった「BMW 1シリーズ」とプラットフォームを共有しているのだ。といって、不思議なことに、運転してはさほどの大きさを感じないのがMINIの真骨頂である。それが筆者的に初試乗となるこのPHEVではどうなっているのか、というのが関心の中心である。
2代目MINIクロスオーバーのPHEVであるクーパーS E、2020年9月末に国内デビューを飾ったそのフェイスリフト版である。おおむね7年というモデルライフのなかで、登場以来3年ちょっとを経て、定例のお色直しを施して後半戦へ突入するという儀式を受けたこの最新モデルが、ではさて、前期型と比べてどこがどう違うのか。ということが読者諸兄にとっては最大の注目点であろう。
筆者にしてからそうである。しかしながら、筆者は前期型に乗っていないので、それについては言及できないことを冒頭お断りしておかなければならない。それならあなたは、前期型に試乗してから、後期型に乗ればよかったではないか。それができなかった以上、あなたは別のひとにこのクルマの試乗記を譲るべきではなかったか。というご指摘はごもっともである。しかしながら、筆者だって乗りたいではないですか、MINIクロスオーバーのPHEVに……。というわけで、筆者はこのお仕事をお引き受けした次第です。...