ミュージック インタビュー&コメント

ミュージックライブレポート
2010年07月09日
LIVE REPORT
aiko
“ライブ三昧”の1年間。その集大成となる追加公演をレポート!

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「みんながこの場所に連れて来てくれた…」aiko史上初の代々木第一体育館公演で、1万2000人をaiko色に染めあげる!
 昨年の7月から、ほとんど途切れることなくライブを行っていたaiko。その幸せな時間もアリーナ規模で開催された『Love Like Pop vol.13』の追加公演(最終日は7月8日大阪城ホール)で、ついにエンディングを迎えることになった。6月26日、27日の東京公演の会場に選ばれたのは、彼女にとって初めてとなる国立代々木競技場第一体育館。1万2000人のオーディエンスが、心からaikoの世界を楽しんだのだ。

 カーテンの向こう。赤いライトに照らされてaikoのシルエットが浮かび上がった。沸き上がる歓声の中、始まったオープニングナンバーは「夏が帰る」。軽快なアップチューンに、会場中からハンドクラップが繰り出される。ライブのたびにaikoは「嫌なことは会場の床に置き、楽しいことだけ持って帰ってな」と話すが、今がまさに楽しいことだけがあふれている状態。満員のオーディエンスの心の中は、今日のライブをエンジョイすることでいっぱいになっているのだ。「赤いランプ」「愛の病」。勢いのある曲が続く。全長74メートルという長い長い花道を少しずつ前に進みながら、会場のあちこちにマイクを差し出す。それに応えて大きな声で歌うオーディエンス。aikoにとってもファンにとっても初めての代々木第一体育館。けれど、ライブの雰囲気自体は、いつもと変わらず、とてもフレンドリーだ。

 とはいえ、そこは広い会場。ホールでのライブとはひと味違う演出も、もちろん盛り込まれていた。例えばaikoが、「こんなにたくさんの人に出会えるきっかけになった曲です」と言って歌い始めた「カブトムシ」。曲の後半、ステージの上段に大勢のストリングス隊が現れたのだ。その美しく奥行きのある音色をバックに歌われた「甘い絨毯」は、最高にドラマティック。aikoのエモーショナルな歌声と相まって、会場中に感動を与えていた。

 ライブ中盤に行われたアコースティックコーナーも、今回はアリーナの真ん中に設置された円形のステージで。季節感タップリの「花火」、ちょっぴりアダルトな味わいがある「私生活」の2曲をナチュラルなテイストで聴かせてくれる。そして、会場の空気が落ち着いたところで、たっぷりとトーク。ライブ前にオンエアされたテレビ番組で、お笑い芸人のTKOがaikoのことを自分たちの追っかけだったと話していたのだが、本当は、「よゐこの有野さんの追っかけしててん(笑)」と暴露したのだ(笑)。これには会場中が大爆笑。こんな、まるで友だち同士のような会話を肩の力を抜いて楽しめるのも、aikoのライブの醍醐味であることは間違いない。

 この後は恒例のメドレー。アコギ1本で始まった「横顔」の2コーラス目からバンドが加わり、一気に勢いが加速。ファンクテイストな「mix juice」、ポップでキュートな「前ならえ。」、懐かしい「ナキ・ムシ」、そしてスケール感ある「シアワセ」とバラエティに富んだ選曲で聴かせてくれる。リリース時期も曲調も様々なのに、全ての曲に見事に反応するオーディエンス。aikoと彼女が生み出す曲が、どれほどファンに愛されているかが伝わってくる時間だった。

 スピード感ある「beat」でスタートした終盤は、aikoのテンションもMAX。74メートルの花道を一気に駆け抜ける。そして「もっと声出していくぜ!」と客席をあおると、「どろぼう」でキャノン砲が炸裂!ゴールドのテープが宙を舞い、ライブの興奮は頂点に達したのだ。

 本編は「戻れない明日」で幕を閉じたのだが、すぐにアンコールの声に包み込まれる。再びステージに姿を見せたaikoは、「キスが巡る」「向かいあわせ」「えりあし」を披露。この日最後の曲となった「えりあし」は、アカペラから始まり、ピアノとストリングスが音を足していく、実に感動的な味わいになった。「初めての代々木第一体育館でのライブ。みんながこの場所に連れて来てくれたんやなって思います。ほんまにありがとう」と何度も何度も深く頭を下げる。音楽とファンを何よりも大切に思う。そんな彼女だからこそ、その世界に触れた全ての人がaikoの虜になってしまうのだろう。

【Love Like Pop vol.13 追加公演】<6/27 国立代々木競技場第一体育館>
1.夏が帰る
2.赤いランプ
3.愛の病
4.リップ
5.鏡
6.リズム
7.カブトムシ
8.甘い絨毯
9.花火
10.私生活
11.LLP13.addメドレー(横顔〜あなたと握手〜陽と陰〜mix juice〜なんて一日〜マント〜前ならえ。〜ナキ・ムシ〜シアワセ)
12.beat
13.カケラを残す
14.milk
15.どろぼう
16.戻れない明日

<アンコール>
1.キスが巡る
2.向かい合わせ
3.えりあし

(文:高橋栄理子)
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