CRUDE PLAY この曲にかけています――僕ら、崖っぷちなんです(笑)
4人の素のキャラクターがにじみでるメンバー紹介!
水田まずはクリプレのリーダーであり顔であるボーカルの坂口瞬です。そして小笠原秋(佐藤健)の一番の親友であり、熱くてやさしい男です。……ていう、まんまの男が、三浦翔平くんだと思います。
三浦そう、まんまなんです。まるで海のように心が広いんです。
全員異議ナシ。
三浦クリプレのベース篠原心也は、クールな一面とやさしさを持ち合わせているんだけれど、自分は秋の代わりという気持ちを捨て切れずにベースに打ち込んでいます。そんな心也を演じる窪田くんは、すごく穏やかでみんなを導いてくれる人。こういう取材で最終的に一番まともな話をしてくれる冷静さを持っているのが彼ですね。そしてネコが好き(笑)。
窪田どこでその情報を?(笑)じゃあクリプレのドラム矢崎哲平は、居てもいなくてもいい存在で……。
浅香え?
三浦そして(浅香)航大も。
窪田代わりはいくらでもいるという……。
浅香窪田くん、今一番マジメなこというって言われたばかりじゃん(笑)。
窪田(笑)そこは三浦くんからの振りかな〜? と思ったから。哲平はクリプレのなかで一番熱くて、音楽に対しても一番ストイックだし、(劇中で)当て振りしかできないことにすごく葛藤を持っている男の子です。で、航大は……。
三浦すぐ寝る、すぐメシ食う、すぐトイレ行く、すぐ緊張する、すぐ虚どる。
――イジられキャラってことですね(笑)。
三浦ただ、一番やさしさを持っている人間です。
浅香やった……(小さくガッツポーズ)。
窪田航大は、翔ちゃんが先輩だったら、かわいい後輩という感じです。
――弟キャラなんですね〜。
三浦いや、それは(水田)航生です。たとえばジュースを飲みたくなったら、弟は買いに行かないんです。「航大、お前行ってこいよ」と。
浅香パシリじゃないっすか(笑)。
三浦でも一番努力家ですね。あ、それは健か……。
浅香いいじゃん、努力家にしといてくれて(笑)。
――(笑)じゃあ浅香くんから水田くんを。
浅香ギターの大野薫という役は、ムードメーカーで元気があって、ちょっとチャラチャラしているように見せておきながら、実は陰ですごく努力をしているんです。そんな一面を持っていながら社交的に振る舞う姿はクリプレのなかで癒しにもなっているし、実際の水田くんも癒しの存在になっていますね。僕は映画のシーンでもプライベートでも一緒にいる時間が長かったので、いつも助けられていました。
水田ありがとうございます(嬉)。
やればやるほど身体が…楽器猛特訓エピソード
三浦この映画の音楽に関しては、作詞作曲、プロデュースすべてを亀田誠治さんが手がけてくださっています。
――みなさん映画のために、かなり楽器の練習を重ねたということですが、デビュー曲「サヨナラの準備はもうできていた」に関しての演奏ポイントを教えてください。
浅香「サヨナラ〜」は、劇中の数ある曲のなかでも最後にあがってきた曲なんですよ。テンポが遅いから楽かな? と思っていたら、実は一番むずかしくて手こずった曲です。せつない曲調だったので、シンバルを泣かせてがんばりました。
――スティックさばきは、参考にしたミュージシャンなどいましたか?
浅香たくさん見て勉強しましたけれど、最終的に真似するというよりも空気感やみんなとのコンタクトであったりを重視しましたね。楽しんで、自分もノッて叩きました。
窪田僕は、「サヨナラの準備は〜」がロックバラードなので、音に抑揚をつけるよう意識はしました。ただ、ベースは基本的に単音なので、次のコードに行くときにちょっとタメを作るんですよ。亀田さんをはじめ、ベースの先生にもそういった強弱というか波があったので、そこは参考にしました。
――心也は高校生の頃からスタジオミュージシャンとして活躍するほどのベーシストという設定ですが、その辺りの苦労はありましたか?
窪田自分自身そもそも楽器自体にあまり触ったことがなかったので苦労はありましたけど、心也は“音楽が好き”ということがひとつの自信になっているので、それをつぶすと彼の存在意義がないということと、音楽を通じて秋とライバルとしてつながっているところがあるので、とにかくベースをがんばるしかないなと思い、常に弦を弾いていましたね。やればやるほど身体が覚えていく感覚がありました。
――そしてギターはどうでしたか?
水田この曲はギター始まりなので、そこはすごく大切に演奏しました。歪んだ音が多かったので、右手の動きには細心の注意を払いましたね。音楽番組の収録のシーンも「一発めの音が大事だから」と言われましたし、そこに神経を集中してがんばりました。あとは半音ずつ上げていくとか細かい技も教えてもらったり、僕もほぼ先生の真似から入りました。それと、どの曲にも1回はギターソロが入っているのでがんばりました。
三浦歌い方に関しては……、ロックバラードですけれども切なすぎず。歌詞を見てもわかるように、失恋の曲なんだけど、これから前を向いて歩いていこうという意志が伝わってくるので、ちょっとロックな感じで抑揚をつけて歌いました。あとは「表情で見せろ」と先生によく言われていました。そこは本業なのでお手のモノでしたけどね。
――そこはみなさんに感じましたよ。変ないい方ですけれど、バンド以上にバンドらしいです。
三浦この曲にかけていますからね。原作や映画のなかでは絶大な人気を誇るモンスターバンドなので、僕ら崖っぷちなんです(笑)。
――アルバムも出ますよね。
三浦アルバムは僕らだけではなくて、MUSH&Co.の曲であったり、理子と秋の歌も収録されています。みんなの力が集まった元気玉みたいなもんです。
【窪田&浅香】 ウマイ!
――映画のお気に入りシーン、もしくは印象深いシーンはどこでしたか?
浅香最後のシーンですね……。
三浦そこはクリプレの話でいこうよ。
浅香(笑)ライブシーン。
水田最初の渋谷をジャックしたシーンはすごかったな。僕らの「INSECTICIDE」が流れてて……。
三浦やっぱり最初のシーンかな。僕らクリプレがビルの屋上でヘリコプターから降りてくるところ。冒頭からインパクトのあるシーンですよね。
窪田ヘリの風がすごくて前髪が大変だったね(笑)。
三浦メイクさんが大変だった。でも最後はあきらめて風にまかせました(笑)。
窪田僕はクリプレの学生時代の回想シーンが好きでしたね。あそこがすべての原点だし、素顔のまま楽しんでいて。それは心也の目線でもあるのかもしれないですけど。彼には仲間がいないっていうのもあって、いいなって思う部分もあるんですよね。
この映画を通して得たもの…!?
三浦まぁ、今の僕でいうと“帰る準備はもうできている”ですけどね(机の上に私物をキレイに並べてある)。
窪田僕もそれはできているけどね。メガネを外す準備もできています(テーブルの上にメガネを置いてある)。
――もう外してるじゃないですか(笑)。じゃあ浅香さんは……。
三浦お前は“寝る準備”だね。
水田僕、温泉に行きたい。そんなんでいいんですか?
――そういうことです(笑)。
水田温泉につかってお酒を飲みたいです。
窪田でもこの映画で音楽を得たっていうのは大きいです。ベースを弾けるようになったことは、今後に活かしていきたいです。
浅香うん。ドラムの技術を得ました。
三浦今まで曲を聴いてもボーカルしか聴いていなかったけど、この映画を経験してからは楽器の音を意識しているので、音楽についてもなにか得たのかな? まぁ、人生を掲げれば友情、そして絆。
水田急に大きいこというね(笑)。
三浦この映画をとおしてみんなで飲みにも行けたし、窪田くんとも仲よくなれたし。映画が終わっても窪田くんと水田くんとの交流は続いていくんだろうなと思います。
浅香(笑)じゃあ僕は、続編を願います!
三浦あ、“売れる準備はもうできている”。
窪田“人前に立つ準備はもうできている”。
三浦“おもしろくなる準備はもうできている”。
窪田ダメじゃん(笑)。
三浦だって緊張しぃだから(笑)。でも本当、友情と絆ですね。そして愛、希望、そして温かいスタッフ、温かいご飯、温かいお風呂(笑)。
――では最後にメッセージをお願いします。
窪田タイトルは“嘘を愛しすぎてる”ですけど、この映画にはいろいろな愛情表現があるなと思います。カノジョに嘘をつくことでしか愛情表現をできないという不器用さには共感できる方も多いんじゃないかな。主人公の秋も言っていましたが、エンドロールにすべてが詰まっていると思います。(メンバー全員でアイコンタクト)この冬――。
三浦もっとも切ないラブストーリーです。
全員ぜひご覧ください!
三浦俺ら完ぺきじゃない?(笑)
(文:三沢千晶/撮り下ろし写真:鈴木一なり)
<“カノ嘘”連載>
佐藤健インタビュー『受け取る側が何を思うか?が答えだと思う』
MUSH&Co.インタビュー『フレッシュでエネルギッシュでキラキラ☆』
密着レポート『“カノ嘘”渋谷ジャックに密着!サプライズに街が騒然!!』
カノジョは嘘を愛しすぎてる
ストーリー:
あの頃の僕は、大体が不機嫌だった――。
若者を中心に絶大な人気を誇るバンド“CRUDE PLAY”=クリプレは、デビュー以来、音楽シーンのトップを走り続けている。その全楽曲を手がけるのが、サウンドクリエイター・小笠原秋(佐藤健)だ。かつてはクリプレのベースを担当していた秋だがデビュー直前、音楽プロデューサー・高樹総一郎(反町隆史)の手により、自分達の演奏を他の一流スタジオミュージシャンのプレイに差し替えられたことにショックを受け、クリプレを脱退。ベースの座を心也に譲り、自らは影からクリプレを支えていくことを決心したのだった。
それから5年。秋はクリプレはもちろん、美貌と確かな歌唱力で人気の歌姫・茉莉(相武紗季)の曲も、高樹のゴーストライターとして手掛けるなど順風満帆な活躍を続けていた。だがその心は常に満たされない。実は秋の恋人の茉莉が、高樹とも密かに関係を持っていること、あまりにも安易に“消費”されていく日本の音楽シーンの実情。すべてが秋を苛立たせるに十分だった。
そんな秋の前に、突然彼女は現れた。マッシュルームのような髪型をした小柄な女子高生・小枝理子(大原櫻子)。茉莉と別れ半分ヤケになっていた秋の、気まぐれなナンパ……のはずが「一目惚れしちゃった…です」と逆告白する理子。そんな理子に思わず「小笠原心也」と嘘の名前を告げる秋だったが、理子がクリプレの熱狂的ファンと知りますます本当のことが言えなくなる。しかも茉莉のトラウマから「歌う女、嫌いなんだ」と、さらなる嘘をつく秋。実は同級生とバンドを組み、歌うことが大好きな理子が、その言葉に思い悩むことになるのも知らずに……。
ある日、秋の嘘は衝撃的な形で暴かれることになる。偶然理子の歌声を聞いた高樹が、理子と理子の同級生の3人を“MUSH&Co”(マッシュ&コー)としてデビューさせることを決定したのだ。高樹はマッシュのプロデュースを秋に要求するが、かねてから高樹の音楽への姿勢に強い反感を抱いていた秋はそれを突っぱねてしまう。一方、秋の嘘を知った理子は驚きつつも秋を受け入れ、2人の付き合いは続くことに。
その日の夜、初めて理子の歌声を聞いた秋は、そのスペシャルな歌声に瞬く間に魅了され、プロデュースを辞退したことを激しく後悔する。だが時はすでに遅く、高樹はマッシュのプロデュースを心也に依頼していた……。秋と理子を取り巻く状況がめまぐるしく変わっていくなか、ある決定的な事件が起こる。そして理子の未来のため、秋は最後にまたひとつの嘘をつくことを決断するが……。
監督:小泉徳宏
出演者:佐藤健 大原櫻子
三浦翔平 窪田正孝 水田航生 浅香航大 吉沢亮 森永悠希
谷村美月 勝村政信 相武紗季 反町隆史
【公式サイト】
全国東宝系にて公開中
(C)2013青木琴美・小学館/「カノジョは嘘を愛しすぎてる」製作委員会
関連リンク
・MUSH&Co.<第2弾>歌詞を噛みしめて聴いてほしい…
・“カノ嘘”渋谷ジャック レポート<第3弾>サプライズに騒然!!
・CRUDE PLAY<第4弾>やればやるほど身体が…
・予告編映像映画と音楽の融合した恋愛物語☆