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【マンガ】2024年は何が売れた? ヒット傾向を分析 「異世界」モノに変化&「実録風」の健闘…次のヒットのカギは?
女性マンガ1位は“ロミオメール”がテーマ、ここでも“悪役”に脚光
「ロミオメールの特徴は『帰っておいで、僕のマーメイド…』といったポエムチックな文面です。ツッコミどころ満載なのに送った側はいたって真面目なところと、受け取った側の嫌悪感のギャップが絶妙な人間ドラマを生みそうなネタとして注目していました」
主人公は、新婚早々浮気した夫にさっさと見切りをつけて離婚&転職。新天地で熱視線を送ってくる男性はいるものの、「恋愛も結婚もコリゴリ」と仕事に邁進している女性だ。女性マンガでトレンドになりつつある“強い女性像”と“溺愛”は違う形でここにも現れており、現代女性のマインドや共感要素が伺える。
「本作のテーマは未練タラタラの元夫と毅然とそれを突っぱねる主人公の攻防戦ですが、さらなる盛り上がりを見せたのが元夫の浮気相手=“悪役女性”の登場でした。もともと元夫の浮気相手は出す予定でしたが、読者さんのレビューやSNSにおける期待感から彼女の活躍も増やすことに。元夫に制裁を下すだけでなく、主人公にさんざんマウントを取ってきた悪役女性をギャフンと言わせるスカッとした流れを手厚くしたことで想像以上の盛り上がりとなり、今年の女性ジャンルランキング1位をいただくことができました。これは作品に対しての想いを伝えてくれた読者さんのおかげでもあります」
この“悪役女性”の登場により、WEB広告からの流入でも大きな効果を得たという。異世界モノで人気の“悪役令嬢”とは受け取られ方は違うかもしれないが、さまざまなフォーマットが飽和状態の現在、主人公だけでない“悪役”の注目度はますます上がっていくのかもしれない。
「実録風マンガも、ひと頃はヒロインがひたすら貶められたり、ドロドロしすぎたりするものが目立ちましたが、元気のない時に読むのはしんどいと思うんです。手掛けている実録風マンガではコミカルな要素や、心地よく読み進められるテンポ、スカッとした爽快感を大切にしています」
なお、同社の女性ジャンル3位には『うちの夫、やばくないですか?』と、こちらも実録風マンガがランクイン。各社のランキングでも知名度の高いタイトルが上位に集中しがちな少年・青年マンガに比べて、少女・女性マンガはバラエティに富んでおり、それぞれのカラーが色濃く反映されている印象だ。オリジナル作品に注力する電子コミックサービスも増えているだけに、自分にフィットするサービスを選ぶ参考として少女・女性マンガランキングに注目してみるのもアリかもしれない。
(文:児玉澄子)
■コミックシーモア(外部サイト)
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