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サンリオが昭和・平成の百貨店“名物催事”を復活、デジタル世代の子どもにあえてアナログ体験「親子で訪れられる場所と思い出を」

デジタルとアナログ、子どもたちの記憶に残るのは?「あえて昭和〜平成期の頃から変えない」

 キャラクター消費が子どもから大人へという逆転現象が起きる中、サンリオでは「原点回帰」の意味合いを込めて、『サンリオキッズフェスティバル』 として復活させた。

 「2000年代から、大人世代の方々が当社のキャラクターに親しんでくれた理由。それはきっと、子どもの頃の楽しい思い出がベースにあるからでしょう。次世代ファンを作るためにはモノを売るだけでなく、記憶に残る体験が重要なのだと改めて実感しています。近年は百貨店さんも同様に、モノ消費からコト消費に注目されるようになっています」

 会場は京王百貨店新宿店(東京)の7F大催事場。マスコットすくいやビニール焼き画、マジックねんどチャーム作り、砂絵作りなど、今時珍しいアナログな遊びが多数用意される。

 「コンテンツはあえて、昭和〜平成期の頃から大きく変えていません。アップデートした点としては、コロナ禍明けから間もないこともあり、お子さん同士がなるべく接触しないことなど安全面の配慮をしています」

 現代の子どもたちは生まれた時からスマホやタブレットに親しんでおり、デジタルの体験型アクティビティも世に溢れている。しかし、そうしたデジタル体験がどこまで記憶に残るのかは、今は過渡期ゆえにわからない。一方で、子どもの頃に親子で訪れた百貨店、いつも一緒だったキャラクターのぬいぐるみといった肌感覚、アナログの記憶が大人になっても深く残り、世代を超えて受け継がれていくのは、過去のサンリオの取り組みからも明らかだ。

 「あくまで個人的な感想ですが、流れては消えていくデジタルサイネージ広告よりも、紙のポスターのほうがインパクトが残る印象があります。もちろんサンリオもデジタルには注力していますし、 『サンリオキッズフェスティバル』はYouTubeアニメ『Sanrio characters Super Cute Adventures』の世界観と連動させたものです。デジタル/アナログの両輪に取り組む中でも、特に小さなお子さんには手で触れたり、親子で一緒に何かを作って笑顔が生まれたり、そんな思い出をたくさん残してさしあげたいと考えています。大人にとってはベタすぎるアトラクションばかりですが(笑)、現代のお子さんにとってはむしろ貴重かもしれません」

親子で気軽に訪れられる場所が減る今、子どもの笑顔をつくるイベントに救われる

 参加は、小学生以下と保護者に限定。8月には大阪・高島屋で開催を予定。そのほか、全国の百貨店などへの巡回も考えている。

 「社内では、『1人でも多く集客するには年齢制限はないほうがいいのでは』といった意見もありました。しかし、おかげさまでサンリオのファン層が広がった今、大人のお客さまが集まりすぎてしまったらお子さんに伸び伸びと遊んでいただけない可能性もあります。あくまでお子さんのためのイベントとして、ファンのみなさんにもご理解いただければと思います」

 かつての百貨店のように、親子で気軽に訪れられる場所が減っている。小さい子ども連れの場合は、「周囲に迷惑をかけないように」と親が萎縮することさえある有様だ。「親子の思い出作り」という当たり前の幸せもままならない中、未来への投資とファンへの還元に取り組む百貨店とサンリオに、このゴールデンウィーク、救われる親子は多いのではないだろうか。

(文:児玉澄子)

(C)2024 SANRIO CO.,LTD.  著作(株)サンリオ

■『サンリオキッズフェスティバルSuper Cute Adventures』(外部サイト)
日にち:4月25日(木)〜5/6(月・祝)
場所:京王百貨店新宿店 7階催事場

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