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『ラブライブ！』公式ヘアサロンに…海外のオタクも来店するほど“再現度”が高すぎる「ヘアスタイルでアニメの可能性を世界に」
“アニメキャラクターになりたい”人は増えている オーダーの意図を深く汲み取れるサロンに
モタイハヤトさん 2022年1月5日に原宿にオープンしました。当初よりアニメ好きのお客様もいましたが、増えてきたのは2022年の夏頃です。
――Xのプロフィールには、「ラブライブシリーズが大好き！！」と明記されています。アニメがずっと好きだったのでしょうか？
モタイハヤトさん はい、ずっとアニメが好きでした。アニメは、いろいろな人が携わって1つのカタチになる。背景の作り込みやエフェクトといった細かい技術やこだわりだけでなく、作品ごとに変わる声優さんの声や、生きる勇気や糧がもらえる歌、アニメでしか成り立たないストーリー設定やヘアスタイル、2次元ならではの魅力にハマっています。
モタイハヤトさん 美容室の内装を『ラブライブ』シリーズで装飾し、階段に“寝そべりぬいぐるみ”を並べています。それを見たバンダイナムコさんが来店してくれたことがきっかけです。
――一般的な美容室では、憧れの芸能人を真似たヘアスタイルをオーダーすることが多いと思います。「sai」に来店する人もそうですが、「アニメキャラクターになりたい」「近づきたい」と思う人は増えているのでしょうか？
モタイハヤトさん はい、増えています。最近ではアニメキャラクターだけでなく、Vチューバーのヘアオーダーも多いです。今後より需要が増えると予想しています。今の美容技術は、どこのサロンでもある程度キャラクターに寄せたヘアスタイルを作ることができます。「sai」では、お客様がなりたいキャラクターに、どのようにフィットさせるのか、オーダーの意図まで深く汲み取れるようなサロンを目指しています。
“にわかアニメ美容室”とは思われたくない…クリエイターや表現者へのリスペクトを忘れない
モタイハヤトさん 『ラブライブ』シリーズのキャラクターが多いです。なかでも、Aqours（『ラブライブ!サンシャイン!!』登場の架空の9人組女性スクールアイドル）の（渡辺）曜ちゃんが一番で、（津島）善子ちゃんや（黒澤）ルビィちゃんも多いです。そのほか、Liella!やμ's、虹ヶ咲学園スクールアイドル同好会や蓮ノ空女学院スクールアイドルクラブといった『ラブライブ』シリーズ。今流行っている『葬送のフリーレン』や『推しの子』、『薬屋のひとりごと』も人気です。それとVTuberのにじさんじやホロライブ、ぶいすぽのオーダーも増えています。
――得意とするアニメキャラクターは？
モタイハヤトさん やはり『ラブライブ』シリーズになります。そのほか、ハイトーン系のヘアカラーをしたキャラクターも得意です。
モタイハヤトさん 「アニメキャラクターの名言」や「アニソンの歌詞からヘアカラーを連想として欲しい」「背景の写真をヘアカラーに落とし込みたい」といったキャラクターそのものではないオーダーが、一番難しかったです（笑）。再現が難しいのは『遊戯王』の武藤遊戯で、キャラクターのスタイルを噛み砕いて落とし込むのが大変です。基本的には、2次元キャラクターの再現はそれほど難しくはないです。その人に似合うようにするためには、どうバランスを取れば良いのか、それを引き出すのが難しいです。
――キャラクター同士をかけあわせた難しいオーダーも見事に再現しています。どのようなところにやりがいや楽しさを感じますか？
モタイハヤトさん お客様がアニメ作品やキャラクターを好きでいてくれることが、一番嬉しいです。その人その人に似合うキャラクターの細かいディテールや、自分にしかわからいないこだわりを取り入れることが楽しいです。
モタイハヤトさん 朱夏さんは、初めてカットを担当させてもらってから10年くらいになります。ヘアカットを担当していた中、渡辺曜役に抜擢されたのですが、朱夏さんがいなければ『ラブライブ』シリーズをここまで深く掘り下げることはありませんでした。「sai」がアニメ好きから慕われるようになった恩人であり、尊敬する方です。
――『ラブライブ』への情熱は、斉藤朱夏さんの存在も大きかったんですね。
モタイハヤトさん 朱夏さんが、ステージに向き合う姿を見て、私もヘアスタイルを通して真摯に向き合いたいと思いました。『ラブライブ』の名物美容室と思ってもらえることは、とても嬉しいことです。だからこそ、「にわかアニメ美容室」や「ビジネス美容室」とは絶対に思われたくない。クリエイターや表現者へのリスペクトを忘れず、ヘアスタイルでアニメの可能性を世界に提示していきたいです。
日本ではオタクに偏見を持つ人がまだまだいる「素晴らしい文化に自信を持つべき」
モタイハヤトさん 美容室を竹下通りにオープンした時から海外の方にもたくさん来てもらいたいと願っていました。まだまだですが、少しずつ海外のお客様が増えてきて、とても嬉しいです。
――海外からも来店する今の状況に、日本のアニメ人気をどのように捉えていますか？
モタイハヤトさん 海外のお客様は、日本のアニメをとてもリスペクトしています。「『ドラゴンボール』や『NARUTO』、『ラブライブ』を観て日本語を覚えました」と言う方も多いです。逆に日本では、オタクを一括りにし、偏見を持っている人が、まだまだたくさんいるように感じています。私は、日本の素晴らしい文化にもっと自信を持つべきだと思っています。「sai」ではヘアスタイルを始め、アニメグッズの着こなしやコスプレを通して、「アニメは決してダサくない。日本が自慢できるカルチャーの1つなんだ」ということを提示していきたいです。
モタイハヤトさん 変化球的な打ち出し方をしているので、「ヘアで想いが伝わるかどうか」ということです。仕上がりはもちろん、技術を突き詰め、1つひとつ丁寧に責任を持って取り組んでいます。アニメ好きな方にも自分自身が変わる体験を「sai」で楽しんで欲しいです。
――最後に美容室「sai」のアピールポイントを教えてください。
モタイハヤトさん 「sai」のスタッフは、皆それぞれが何かしらのオタクであり、人間力の素晴らしさが売りです。アニメ好きな方は絶対に来てください！ そして、従来の美容室とも違うので、美容室が苦手な方にもきっと楽しんでもらえると思います。
【住所】東京都渋谷区神宮前1-6-10 モダンフォルム原宿 B1F
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