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【インタビュー】舘ひろし×玉木宏、『ゴールデンカムイ』「日本映画もここまで来た」
――出演オファーを受けた時の率直な感想をお聞かせください。
舘ラッキー。本当に幸運だったと思います。新撰組・土方歳三という人物は常々演じてみたいと思っていた役でした。でも、彼は函館戦争で、34歳の若さで亡くなっているじゃないですか。この年になったらできるわけがない。でも、このお話だと、土方は政治犯として幽閉され、生きながらえていた…という設定だったので、オファーをいただけた。僕としては非常に幸運だったなと思っています。
玉木僕は元々原作のファンでもあったので、実写映画化されるということにまず驚きがありました。しかも、鶴見中尉役で声をかけてもらえたのですごくうれしかったです。最初はどんな作品になるのか想像もつかなかったのですが、撮影に入るだいぶ前から、鶴見を象徴する“額あて”をつくるために顔型をとったり、特殊メイクのテストをしたりしていて、本気度が伝わってきて、こちらもがぜん楽しみになりました。
北海道では、かなり大がかりな撮影が続いている様子を見て、これは間違いなく素晴らしい仕上がりになるだろうという確信めいたものはありました。実際に、完成した映画を観た時に、ヒグマとの対決シーンをはじめ、CGやVFXが加わったことですごく迫力のある映像に仕上がっていて、本当に今じゃないとできない作品だったんだろうな、と思いました。
――舘さんの撮影初日、土方の登場シーンのすごみのある立ち姿にスタッフ一同鳥肌が立ったと聞いています。
舘僕の初日は2022年12月だったんですが、ちょうどその頃、体重が落ちてしまっていて、いまよりだいぶ痩せていたんですよ。大丈夫かな、と思っていたら、監督(久保茂昭)から「その体重をキープしてくださいね」と言われました(笑)。
玉木そうだったんですね。かっこよかったです。
舘見た目はそんな感じでね、原作漫画も読みましたが、土方の本も読み直して、自分なりの土方のイメージで演じさせていただきました。
玉木彼の突拍子のなさというか、先の読めない怖さや恐ろしさ、いきなり沸点に到達する情緒不安定さを出せたらいいな、と思っていました。原作にもある歯をカチカチさせる場面も、まず現場で自分なりにやってみたら、監督もすごくうれしそうにしてくださったので、良かったのかな、と(笑)。とてもやりがいのあるキャラクターでした。