映画『ドロップ』などの品川ヒロシ監督・脚本による映画『OUT』が、17日から全国で公開されている。品川監督の中学からの友人がモデルのヤンキー漫画を実写映画化した本作で、“狛江の狂犬”と恐れられた伝説の超不良・井口達也を演じる、倉悠貴。

　2020年後期連続テレビ小説『おちょやん』(NHK)に出演して以降、ドラマ・映画と出演作が続き、今年は本作のほかにも主演映画『こいびとのみつけかた』が公開され、映画『禁じられた遊び』、映画『市子』などの話題作でも爪痕を残した。


　「役者を始めたばかりの頃は仕事もなくて、お金もなくて。目の前にある仕事やオーディションに打ち込むしかない、って日々を過ごしていたことを思うと、朝ドラに出演した反響は大きかったですね。目に見えてオファーが増えた感じがありました。それから、一つひとつの作品で経験を積ませてもらって、昔よりは、自信を持って作品をお届けできるようになってきた気がします」

　『OUT』では、暴走族の元特攻隊長で、少年院から出てきたばかりの超不良役という、自身がかつて経験したことのない役どころに挑戦した。更生中につき喧嘩を堪こらえるいら立ち、心の葛藤を経て成長してゆく青年の様を等身大で見事に演じきった。

　「アクションがある作品は初めてだったので、出演が決まったと同時に、品川監督と（共演の）水上恒司と3人でジム通いの毎日が始まりました。撮影が終わるまでずっと、体づくりとアクションの練習をしていました。自分ではわからないのですが、本番で品川監督が『OK』を出してくれたということは、求められていた動きができていた、ってことだと思うので、何か新しい扉を開くことができたんじゃないか、と思ってます」

　地元から遠く離れた叔父叔母が営む焼肉店・三塁で働きながら、新しい生活を始めた達也が出会う、暴走族「斬人（キリヒト）」副総長の安倍要役を水上が演じている。そのほか、本作には「斬人」総長・丹沢敦司（醍醐虎汰朗）、特攻隊長・長嶋圭吾（與那城奨／JO1）、親衛隊長・目黒修也（?平祥?／JO1）、期待のルーキー・沢村良（?城碧海／JO1）、ヒロイン・皆川千紘（与田祐希／乃木坂46）など、個性的なキャラクターが多数登場する。

　「ヤンキー映画あるあるなのかもしれないのですが、現場の俳優たちの目がみんなギラギラしていて、こいつには負けたくない、みたいな思いが、口に出さなくても出ている感じがしていました。僕もみんなの熱さ、力強さに刺激を受けて、自分が食われてかすんでしまわないように頑張らなきゃ、と思って踏ん張れたところがあったので、みんなにも感謝しています」

　劇中では、要との出会いをきっかけに、「斬人」と卑劣な半グレ集団「爆羅漢（バクラカン）」との抗争に、達也も巻き込まれていく。

　「この映画は、ヤンキーを肯定しない映画というか、社会からはみ出した存在であることをちゃんと描いていて、その中で唯一の希望として、『バカだけどクズじゃない』というのがキーワードとして出てくるんです。そういう人間ドラマもあり、アクションも満載で、クスっッと笑えるコメディもあって、おいしそうな食べ物も出てくる。本当に盛りだくさんに楽しんでいただける映画になっていると思います。自分自身、新しい挑戦でもありましたし、今、一番観ていただきたい作品です」

映画『OUT』2023年11月17日公開

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倉 悠貴　醍醐虎汰朗　与田祐希（乃木坂46）　?上恒司
與那城 奨（JO1）　?平祥?（JO1）　?城碧海（JO1）
小柳心　久遠親　山崎竜太郎　宮澤佑　長田拓郎　仲野温
じろう（シソンヌ）　大悟（千鳥） 庄司智春（品川庄司）／渡辺満里奈　杉本哲太

原作：井口達也／みずたまこと『OUT』（秋田書店「ヤングチャンピオン・コミックス」刊）
監督・脚本：品川ヒロシ
音楽：武史（山嵐／The Ravens）
主題歌：JO1「HIDEOUT」（LAPONE Entertainment）
制作：吉本興業
制作協力：ザフール
配給：KADOKAWA
（C）2023『OUT』製作委員会　

公式サイト　https://movies.kadokawa.co.jp/out-movie

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