• ORICON MUSIC(オリコンミュージック)
  • ドラマ&映画(by オリコンニュース)
  • アニメ&ゲーム(by オリコンニュース)
  • eltha(エルザ by オリコンニュース)
  • ホーム
  • ライフ
  • なぜオートバックスは“新車”を開発したのか? キャンプブームを追い風に、群雄割拠の“軽バン”市場で見えた“勝ち筋”
(更新: ORICON NEWS

なぜオートバックスは“新車”を開発したのか? キャンプブームを追い風に、群雄割拠の“軽バン”市場で見えた“勝ち筋”

 11月22日、オートバックスセブンが展開するガレージライフスタイルブランド「GORDON MILLER」(ゴードンミラー)の旗艦店「GORDON MILLER KURAMAE」で新車が発表された。報道陣、関係者が数多く集まる中、満を持して公開されたのは、ダイハツ『ハイゼットカーゴ クルーズターボ』をベースにした“軽バン”『GMLVAN S-01』。群雄割拠の“軽バン”市場に向け、新車を開発したのには、どんな理由があったのか? 同ブランドの名物広報・広瀬ゴンザレス幸雅氏に話を聞いた。

ソロキャンパーを意識しつつ、経済性、取り回しに優れた軽自動車のニーズに応える

 昨今のアウトドア・キャンプブームを受け、自動車メーカーや販売店では、それに合わせた仕様の車、パーツを販売。特に軽自動車のハイトワゴン・バン市場はその高い経済性と積載力から人気を集め、ホンダ『N-VAN +STYLE FUN』、スズキ『スペーシア ギア』、ダイハツ『タントファンクロス』や、来初夏に発売と言われる三菱『デリカミニ』といった人気車種から派生したモデルが話題に。そんな注目度の高いジャンルだからこそ、この新車発表会にも、さまざまなメディア、関係者が集結。用意された2台の展示車に群がるように、熱心に写真を撮り、スタッフに話を聞く姿が目についた。

「当日は、車両メーカーのダイハツさんや、シートカバーのコーデュラさんなどの関係者から、メディアの方々まで合計54社の方にご来場いただきました。メディアの方々も、『GORDON MILLER』に早くから注目してくださった車やキャンプ、アウトドアなどライフスタイル系のメディアはもちろん、新聞社、経済系など幅広かったですね。これだけのメディアの方々が来場し、取材していただいた理由のひとつとして、やはり昨今のキャンプブーム、車中泊ブーム、さらにそこから昇華したVAN LIFEブームの影響を感じます。さらに今SNSなどで、軽キャン(軽自動車キャンプ)、ソロキャンをインフルエンサーの方が発信している。そこに、我々オートバックスが新車を展開した、いうところが、この注目度の高さを物語っているような気がします」(広瀬ゴンザレス幸雅氏/以下同)

 もともと、「GORDON MILLER」(車両レーベル「GORDON MILLER MOTORS」)では、2019年にトヨタ『ハイエース』をベースにした『GMLVAN V-01』、日産『NV200バネット』をベースにした『GMLVAN C-01』を発売。お笑い芸人のチュートリアル・徳井義実も『GMLVAN V-01』を愛車にするなど、アウトドア好きを中心に人気を得てきた。では今、このタイミングでなぜ“軽バン”だったのだろうか?

「アウトドアブームの中で、今、ソロキャンパーが確実に増加しており、その多くは『軽自動車』を利用しています。『GORDON MILLER MOTORS』では、これまでバンのある暮らし“VANLIFE”を提案、推奨してきましたが、『一人旅にあった車両があってもいいのではないか?』というのがそもそもの発端です。同時に、経済性の高さや取り回しの良さから軽自動車のニーズは高まっており、セカンドカーとして需要もあることから、今回、“軽バン”での車両を開発するに至りました」

“軽バン”の群雄割拠は必然「各社力を入れるのもニーズを見いだしているから」

 車名(GMLVAN S-01)の「S」には、そんなニーズと共に、3つの想いが込められている。

「『ハイエース』(=GMLVAN V-01)の『V』、『NV200バネット』(GMLVAN C-01)の『C』には、それぞれ『VAN LIFE』『CAMPGEAR』という意味があります。この2台を開発する際、SNSにアップされているキャンプの画像などを観ていたんですが、どれも車が写っていなかったんですね。車はあくまで移動手段、荷物運ぶためだけのもので、「キャンプギア」であるという認識がなかったんだと思います。私たちとしては、『車も含めて楽しみましょう』という願いを込めて、『VAN LIFE』の『V』、『CAMPGEAR』の『C』を車名にしました。今回の『ハイゼットカーゴ』は『S』にしたんですが、それらの想いに加えて、「Small」「Simple」「Smart」という意味。日本が誇る“スモール”ビークルである軽自動車の、高い機動力と経済性はそのままに、『GORDON MILLER』の世界観を体感し、“スマート&シンプル”なバンライフを送ってほしいという思いが込められています」

 『GMLVAN V-01』を踏襲するクラシカルな丸目のフロント、無垢のアカシア材を使用した内装など、随所にGORDON MILLERらしさを散りばめつつ、断熱施工するなど快適性も追求。また、スマートアシストも標準装備するなど安全性も担保している。

 先述の通り、各社から“軽バン”が発売されるなどまさに群雄割拠の市場のなかに参入した『GMLVAN S-01』。販売する立場として、この車にどのようになことを期待しているのだろうか?

「“軽バン”って商用車のイメージがあると思いますけど、乗ってみるとすごくいいんです。居住性が良く、大人が載っても全然余裕な広さですし、後部は真っ平になるので、車中泊しやすい。なによりも経済性がよく、軽自動車ではあるものの、荷物がたくさん積めるので、“キャンプギア沼”にハマっても大丈夫(笑)。私たちも参入しましたが、アウトドアブームのなかで、各メーカーが“軽バン”に力を入れるのも、そこにニーズを見いだしているからで必然性を感じます。
 私たちはこの『GMLVAN S-01』を通じて、まず車で出かけることの楽しさを知ってもらいたいと思います。車はただの移動手段ではなく、この車を持つことで、使うことで楽しみが広がっていくことを感じてほしい。最終的には、軽バン市場のなかで、“軽キャン”=『GMLVAN S-01』ってなってくれたらうれしいですし、そうなることを期待しています」
■仕様
『GMLVAN S-01』(ベース車:ダイハツ『ハイゼットカーゴクルーズターボ』)
2WD/319万円、4WD/338.8万円
12月17日からGORDON MILLER KURAMAEで先行予約開始、2023年2月中旬発売

【外装特徴】
純正工場のライン塗装による、オリーブドラブ(GMLVAN オリジナルカラー)とコヨーテ(ダイハツサンドベージュメタリック)の2色展開。“商用感”がなく『GMLVAN V-01』のフロント丸目フェイスを継承したクラシックな外装で、当日訪れたメディア・関係者からも思わず「顔がかわいい」「これは売れそう」などの声が上がるほど。オプションとして、ホイールやテールランプ、キャリアなどが設定されている。

【内装特徴】
「GORDON MILLER MOTORS」の特徴である無垢の天然木・アカシア材を天井、サイドパネル、収納式テーブルに使用。経年で風合いが変わるのを楽しめる。荷室部には防水、防汚加工シートを採用。フルフラットにすることで、積載のスペースや車中泊にも十分なスペースを確保している。また、後部窓、運転席・助手席との境に車中泊でのプライバシーを守る遮光カーテンを採用しているほか、調光機能付きLEDダウンライトも装備。実際に乗ってみた記者が「これは快適」と実感した。

あなたにおすすめの記事

 を検索