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『豚トロビウム』『乳ガンダム』『クシャトリュフ』…美人モデラーが“ダジャレ”から発想した“美味しそうな”ガンプラ

 芸能界にも数多く存在するガンプラファン。吉本プラモデル部を率いるパンクブーブーの佐藤哲夫や、自らのYouTubeチャンネルでガンプラ制作した高橋ひかるなど、ガンプラを通じて自らの仕事の幅を広げる人も多い。タレントの水野明佳(@sayaminichip)は、ガンダム好きのマネージャーに刺激を受け、ドハマり。今では家電量販店や全国の玩具、模型店で作品が展示されたり、模型誌で連載を持つなど活躍している。そんな彼女の代名詞は、『豚トロビウム』(ガンダム試作3号機デンドロビウム)、『乳ガンダム』(ニューガンダム)など、キャラクター名にダジャレを絡めた、美味しそうな作品。一体これらはどういった発想で生み出されるのだろうか?

ガンプラ素人から「楽しく遊んで」ドハマり

――水野さんは全くの素人から、グラフィックデザイナーでもあるマネージャーさんが立ち上げたクリエイター集団「クリエイティブORIHUS(オリフス)」に刺激を受け、プラモデル制作を始められたと伺いました。
水野明佳そうですね。マネージャーさんから、昔趣味だったガンプラの話をされたときに、私が「試しに作ってみたい」と言い出しました。その頃は、ガンダム含めロボットアニメ作品の知識が全くなく、作るのにすごい時間がかかりました。その後いくつか素組みしていたのですが、ある時、ガンダムのデザイナーである大河原邦男さんの展覧会に連れていっていただき、そこでいろいろな種類のロボットがあることを知ってから、本格的に制作し始めました。

――ガンダムの奥深さを知ったわけですね。実際、ガンプラのどんなところに面白みを感じたのですか?
水野明佳ORIHUSの方針のひとつに「思いついたものを好きな時に好きなだけ形にする。人と違うものなら尚更。」というものがあるので、ガンプラをただ素組するのではなく、改造をしながら基本を知ろうという話になりました。幸いマネージャーさんがグラフィックデザイナーでありガンプラの知識もあるので、当時流行っていたミキシングを中心に、いろいろなガンプラのパーツを直感で組み合わせていきました。架空のモビルスーツ(MS)としてデザインし、配色して、話し合いながら、『豚トロビウム』のような突拍子もない私の発想をどう表現するか考えて制作していました。「勉強」というより「楽しく遊ぶ」といった感覚でした。

モビルスーツ『ヅダ』が『柚子ダ』に…ダジャレのアイデアは「地道に見つける」

――お話のなかにも出てきた『豚トロビウム』をはじめ、水野さんの作品は非常に美味しそうな作品が多いです。これらの作品を作ろうと思ったきっかけを教えてください。
水野明佳プラモデルにある程度慣れてきたある日、ケーキを見たときに「『ケーキのロボット』があったら面白い」と思いつき、原案を描いてマネージャーに渡し、デザインを頼みました。直感的な思いつきの要素が強いです。

――それが、水野さんの作品の代名詞になっていくわけですね。食べ物をモチーフにした作品は、キャラクター名にかけたダジャレになっていることが多いです。
水野明佳たまたまプラモ屋さんで見かけたMSの名前が読めず、マネージャーに読み方を聞いたキットが『HG ヅダ』だったんです。それを聞いて、私がポロっと「柚子だ…」と呟いたら、マネージャーが隣で笑ったんです。私は「これだ!」と思いすぐさま「柚子のテイストのヅダ=『柚子ダ』」のデザインを描いてと頼みました。完成した『柚子ダ』は今までの作品で一番反響が大きかったため、まずは「ロボット×スウィーツ×ダジャレ」でテーマを絞った作品を制作したところ、どんどん広がっていきました。

――そこから発展して、食べ物のシリーズ『Sweet Memory』ができていくわけですね?
水野明佳そうですね。このシリーズでは『クシャトリュフ』『ガンダムエクレア』『ガンダムワッフルオー』『コックさん』『マサラチャイ』といったところが人気です。周りの方々から「面白いです」「笑っちゃいました」「この作品好きです」といった言葉を頂くと大変うれしいです。また、スイーツは女性の方や子どもたちにも楽しんで頂けてるそうで、特に『コックさん』の人気が高く、「作って良かったなぁ」と実感します。

――ダジャレはどのように発想されているのですか?
水野明佳まずはさまざまなロボットアニメ作品に出てくるキャラの名前をリスト化し、それを見て、一つ一つ私が地道にスイーツを見つけていきます。定期的にいくつかデザイン画を準備して、スケジュールに合わせてどの作品を作るのが良いか考えて制作しています。

――最近では、模型店に展示された『ガンダム試作3号機デンドロビウム』が、豚トロになるという衝撃作『豚トロビウム』がSNSで注目を集めました。
水野明佳『豚トロビウム』自体はもう4年ほど前、まだプラモデルの改造をいろいろ試している時、筆塗りの練習で「肉」の表現が良いのではないかと挑戦したものです。肉の表現が難しいので、本や写真の資料を見つつ描きました。筆塗り初挑戦で、厚塗りになりがちだったのが大変でした。こだわったところは、白色をそのまま塗ったらすごく浮いちゃう感じがしたので、それを浮かないように心がけました。スイーツの案から漏れたいわゆるスピンオフのような作品で、今こんなに人気が出たのが驚きです。でも、見た方が楽しんでいられるのであれば、うれしいですね。

――ガンプラを通じて、ご自身の活動も大きく広がったかと思いますが、これについてはどのように感じていらっしゃいますか?
水野明佳元々はアイドルグループの一人として芸能活動をしていたのですが、一人で活動しようと切り替えたタイミングでガンプラにハマっていきました。模型活動を始める前はSNSの反響もほぼゼロに近い状態だったので、今は大変ありがたく感じております。活動を通して出会った方々、得た知識はとっても大切です。
 これからも、「とにかく自分が楽しむ」ことを信念に、マイペースに作っていければと思います。また、毎月ヨドバシカメラ新宿西口本店×ガイアノーツコラボ企画『夕方5時プラ』レギュラーとして作品を展示していただいていますので、ご覧いただけたら幸いです。
水野明佳ツイッター
@sayaminichip(外部サイト)

水野明佳がメインモデルを務める「ファッションTwitterマガジン『.you(ドットユー)』」
https://orihus.wixsite.com/youirootoko/(外部サイト)

水野明佳がマスコットキャラクター來夢ちゃんの声優を務める
痛車・ラッピング専門店じおくりえいとYouTube番組「じおくりえいとちゃんねる」
https://www.youtube.com/channel/UCMnpUL-vjZL7Xq79cry3NDQ(外部サイト)

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