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“くだらない”世界一に込められた「命の重さ」 66年続く『ギネス』がプロデュースする世界記録の価値とは

YouTube、TikTokなどのSNSにもマッチ “世界一”は誰にでもある普遍的な探求心から生まれる

 60年以上培ってきた信頼と伝統を大切にする一方で、近年は、時代の変化やニーズに応じた取り組みを積極的に行っているのも、コロナ禍の今、特筆すべき点だろう。

「現在のギネス世界記録の活動目的として『世界をより面白く、楽しく、ポジティブにする』をコンセプトに、書籍を通して世界一の情報を発信してきましたが、現在は、デジタルプラットホームを活用して情報を世界に流すことも大切な業務になっています。伝統を大切にするだけでなく、時代に合う形にしていく姿勢を大切にすることも、ブランド維持のためには必要だと考えています」
 その思いから、YouTube、TikTok等をスタートさせてきたのだが、驚かされるのはその人気ぶりだ。YouTubeチャンネルは、世界中で登録者数860万人超、TikTokのフォロワーはなんと約1640万人と、世界トップブランドの人気を誇っている。さらに、Instagramには約450万、Facebookは約2800万人のフォロワーがおり(11月17日現在)、SNSとの親和性が高いことが分かる。

 さらに、コロナ禍で、オンラインでの挑戦企画も盛んに。昨年は、相次ぐイベントの中止や延期を受けて、ソーシャルディスタンスでもみんなが繋がり、笑い合い、楽しめる「雪合戦の最大のオンラインビデオチェーン」が挑戦されたり、おうち時間の楽しみ方を求める人たちの声を受けて、家の中でギネス世界記録に挑戦し、SNS経由で申請ができる#GWRchallenge(お家でギネス世界記録)が、全世界でステイホームが奨励されていた期間に実施されたりした。
  • 2つのギネス世界記録を樹立した宇宙飛行士の野口聡一氏

    2つのギネス世界記録を樹立した宇宙飛行士の野口聡一氏

「#GWRchallengeは、家でできることで挑戦したいという声を多数いただき、外に出られない環境の中で、ギネス世界記録として何か提供できないかと考えました。1週間に1回、挑戦する種目を決めて、ルールを公開し、SNSでハッシュタグをつけて投稿してもらうというものです。世界記録なので、いろいろな国の方が参加しています。ライバルは世界です。そこも、『ギネス世界記録』ならではの面白いところだと思います」

 17日には、毎年発売される年鑑本『ギネス世界記録2022』日本語版も発行される。「自然環境をテーマにした特集も組んでおり、捨てられたストローを使った彫刻の紹介や、2つのギネス世界記録を樹立した宇宙飛行士の野口聡一さんのインタビューなどを掲載しています。また、子どもたちが達成した記録も特集しています。同じ年代の世界の子どもたちがどんなことをやっているかを知ることができるので、お子さんたちには楽しんでもらえるのではないでしょうか。ポップカルチャーでは、数々の記録を樹立されたBTSも特集しています」

「“世界一”への好奇心や、“これってどのくらいできるんだろう”という探求心は、人々の中に普遍的に存在していると思う」と石川氏。同様に、人々の不思議だと思う心を刺激し、話題になることを収集しようという、GWRのスタート時から変わらぬ探求心とたゆまない努力が、世界トップブランドのエンターテインメントを支えているのだろう。

(取材・文/河上いつ子)

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