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自撮り、SNS全盛の時代に抗う…通巻300号老舗アイドル誌『アップトゥボーイ』が考える“グラビア”の意味と価値

『あの子に出会った雑誌』としての役割を果たしていきたい

 創刊当初の1986年は手の届かない存在であるアイドルが活躍する一方で、身近さを魅力としたアイドルの元祖であるおニャン子クラブが一大ブームを巻き起こし、ファンの応援によってアイドルを発掘・育成するスタイルが注目され始めた頃だった。
 『アップトゥボーイ』では創刊時より誌上オーディション企画「ミス・アップ」を開催。鈴木早智子と相田翔子(のちにWinkを結成)や、和久井映見、中江有里、櫻井淳子といった人気アイドルがここから輩出された。

「数多くのアイドル誌が競い合っていたなかで、表紙を飾るような人気アイドルのほかにも、読者に『ここで初めて出会う女の子』を紹介したいという狙いがありました。現在ミス・アップは開催されていませんが、スタッフも私も、常にスターの原石を意識的に探しています」

 中でも近年、特に印象的だったと振り返るのが、ネクストブレイク女優として注目度が上昇中の白石聖だ。

「彼女がまだスカウトされたばかりの2016年、たまたま事務所のホームページを見ていて目に止まったんです。ほとんどメディアに出ていない頃でしたが、『まだ何者でもないこの子を何者かにする1枚を撮りたい』という衝動に駆られて、すぐさま事務所に連絡を取りました」

 当時、高校3年生だった白石にとっても初めてのグラビア撮影だった。制服をまとい、雨の中傘もささずにカメラの前に戸惑い気味に立つ彼女だったが、1枚目に収められた透明感のある佇まいに一坊寺氏は「この子は大丈夫だ」と確信したという。

 その後も『アップトゥボーイ』では白石を追い続けた。それと足並みをそろえるように、白石もドラマ、CMに起用され飛躍を遂げていく。昨年には4年間の軌跡をまとめた1st写真集『白石聖 2016−2020』(ワニブックス)を刊行。300号にも、白石のグラビアが掲載される。

「今はネットで検索をかければ、ピンポイントでスピーディーに好きなアイドルの写真に辿り着けます。でも逆に、パラパラめくっているうちに目に止める“偶然の出会い”を提供できる雑誌の力はより高まっているのではないか、と自負しています。今後も読者の人生の1ページになれるよう、『あの子に出会った雑誌』としての役割を果たしていきたいですね」

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